【強い通販化粧品会社になるために~基礎講座Q&A】◇54◇ 店頭と通販で商品は買えるべきか

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〈Q〉

 店頭販売と通信販売で商品を変えるべきでしょうか。通販化粧品専業として事業をスタートさせましたが、最近リテールから引き合いがあり、店頭販売に卸すことにしました。今はまだ規模が小さいのですが、将来は通信販売と店頭販売で商品を変えるべきか悩んでいます。(中堅化粧品通販会社)


〈A〉 同一でも販売に応じた強みを大事に

◆販売チャネルは拡大すべき

 最近、多くの通販化粧品会社が店頭販売にも進出するようになりました。
 そもそも通販化粧品会社における通販チャネルだけ(国内のみ)の売上高で、500億円を超えている会社はほとんどありません。ブランド力を発揮できる規模になったら、通信販売と店頭販売と両方のチャネルで販売する方がいいと思います。
 というのも、販売チャネルは企業側の都合で、お客さまは「いつでも、どこでも、自分の買いたい方法で購入できるほうがいい」と考えているからです。もちろん、戦略的に「当社は通信販売ルートでしか販売しない」という選択肢もあると思います。しかし、これだけ通販会社の規模が大きくなって、顧客数も多くなった今日では、通信販売でも店頭販売でも購入できることが「お客さまメリット」につながると思います。また、国内の通販チャネルだけでは、マーケットシェアに限界があるので、規模を大きくできないという現実もあります。


◆チャネルごとの特徴を知る

 ただし、販売チャネルごとに販売方法の特徴があるので、それをよく知って展開すべきでしょう。
 通信販売の場合は時間、空間を選ばずにお客さまに自由に買い物をしていただけますが、店頭販売の場合は時間も空間も限定されます。また、店頭販売はその場で商品を触って確かめることができますが、通信販売の場合、サンプルを取り寄せたとしても、多少時間がずれます。

(続きは、「日本流通産業新聞」3月14日号で)

〈プロフィール〉
 鯉渕登志子(こいぶち・としこ)氏 アパレル業界団体、カネボウファッション研究所を経て(株)フォー・レディーを設立。化粧品通販を中心に「女性のための女性による広告制作」を手掛けている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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