【強い通販化粧品会社になるために〜基礎講座Q&A】◇48◇ 創業から10年目、伸び悩みの壁が…。

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〈Q〉

 通販化粧品ブランドを立ち上げて10年目の会社です。もともと別の事業を運営しており、化粧品については全くの素人だったが、固定観念がなかったことが幸いしてか、他社にないユニークな商品を開発できたことが話題になって、ここまで規模を拡大することができたが、いま伸び悩みの壁を感じている。(中堅化粧品会社)


〈A〉 原点に立ち返り、お客と競合と自社を見直す

◆マーケティングの徹底を

 今年4月に開催された「ダイレクトマーケティングフェア2018」(日本流通産業新聞社主催)のセミナーで、私は「50億、100億の壁を破って、飛躍するための作戦とは?」というテーマでお話をさせてもらった。その後いくつかの事業会社から問い合わせがあり、伸び悩みで模索しているところが想像以上に多いと実感した。そこで今回はセミナーの内容を再度要約してお伝えしたい。
 まず成長の伸び率が落ちて、壁のようなものを感じ始めたら、「マーケティングの原点」に返ることが一番よいと思う。
 単にデータ分析を繰り返すだけでなく、本当にお客さまの声に耳を傾けること。弊社でよくやっているのは、「お客さまアンケート」で「不満・要望」などを徹底して集めること。あるいは直接お客さまに会う機会を設けて、徹底的にヒアリングを行う「グループインタビュー」などを実施する。最近のお客さまは企業に意見を言うことに慣れているので、そのような機会を設けると、リアルな本音が返ってくる。
 こうした手段を通じて、徹底してお客さまの生活と美容意識、実際のお手入れ状況を知ることはとても役に立つ。通販化粧品企業はデータマーケティングが主体なので、「定量調査」は毎日やっているようなものだが、お客さまの本音を知る「定性調査」もぜひ充実させてほしいものだ。

(続きは、「日本流通産業新聞」7月5日号で)


〈プロフィール〉
 鯉渕登志子(こいぶち・としこ)氏 アパレル業界団体、カネボウファッション研究所を経て(株)フォー・レディーを設立。化粧品通販を中心に「女性のための女性による広告制作」を手掛けている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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