【強い通販化粧品会社になるために~基礎講座Q&A】◇44◇ コールセンターの人材育成どうすれば?

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

Q. コールセンターのオペレーターを「美容部員化」することが大事というのはよく分かっているのですが、何から始めていけばいいのか分かりません。また、パートタイム社員など雇用形態の問題もあり、どのようにスタッフのモチベーションを上げていけばいいのかにも悩んでいます。コールセンターの人材を育てるにはどうすればいいのでしょうか?(中堅化粧品通販会社のコールセンター部長)


”目指すセンターの姿をスタッフと共有する”
 

A.
◆コールセンターは「営業最前線」
 弊社は通販化粧品会社の主に販売ツールを制作している広告制作会社ですが、時にはコールセンター用の教育マニュアルを作ることもあります。
 なぜマニュアル類の整備を担当するようになったかというと、いろいろ販売施策を考えてツール類を整備しても、受け皿であるコールセンターがうまく機能していないと、成果は上げられないということに気がついたからです。
 それ以降、さまざまなコールセンターを見学させていただき、お話を聞いて思うのは、インハウスでも、外注でも、コールセンターはお客さまと直接ふれあう貴重な場であるということ。かかわるスタッフ全員がその商品の「営業最前線」であるという意識を持って、取り組むためのソフト力の整備が必要だということです。
 まずはスーパーバイザーをはじめ、スタッフに「営業最前線」の役割を担っているということをしっかり伝えましょう。そのためには、会社の経営方針(コンセプト)からコールセンターの役割(ポジションやミッション)、現状の課題や今後目指すべき理想のセンター像、組織体制と職務定義、社内の各部門との情報伝達連携の方法、人材育成の仕組み、業務内容の詳細などを記載した業務マニュアルを整備することから始めてはいかがでしょうか。
 作業内容を早く覚えてもらうことも大切ですが、そもそもどんなスタッフになってほしいのか、会社の期待やその役割を認識しないと、よい接客はできないはずです。
 コールセンターのマニュアルは、会社の「接客ルール」の基本なのです。明文化して新入社員もすぐに理解できるようにするべきです。その上でロールプレイングを重ねて、全社的に教育していくことが大切です。

(続きは、「日本流通産業新聞」12月14日・21日合併号で)


<プロフィール>
 鯉渕登志子(こいぶち・としこ)氏 アパレル業界団体、カネボウファッション研究所を経て(株)フォー・レディーを設立。化粧品通販を中心に「女性のための女性による広告制作」を手掛けている。


関連リンク・サイト

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

強い通販化粧品会社になるために 連載記事
List

Page Topへ