【ヤクルト本社 宅配営業部宅配実践課 課長 斎藤憲明 氏】ネット注文「ヤクルト届けてネット」開始/宅配の新規顧客との接点拡大図る

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 ヤクルト本社は10月から、宅配専用商品の配達をネットで申し込める「ヤクルト届けてネット」を地域限定で開始した。一部地域を除く首都圏が対象で、次期には全国に順次広げていく計画。宅配を利用するユーザーの利便性向上と、利用したことがない新規顧客との接点拡大を図る。宅配実践課の斎藤憲明課長に導入の経緯や今後の展開について聞いた。

 ーーー今回の仕組みを導入した経緯について聞きたい。
 14年6月に「第一次システム」を作り始め、15年12月に稼働させた。千葉県の一部地域で試験的に運用し、お客さまのニーズがあることが分かった。試験運用で浮かび上がった課題を改善するため、16年9月に「第二次システム」の開発に着手。17年5月にテスト検証を開始した後、今回の導入に至った。
 テスト段階では、「ヤクルト400」などが、ヤクルトレディ(YL)からしか購入できなかったため、「商品が欲しいが、どこで購入できるのかわからない」という声が多く寄せられていた。
 ーーー「届けてネット」の仕組みは。
 YLからしか買えなかった商品や店頭販売している商品をネットで注文できる。従来は全国の販売会社や配送センターなどに直接電話などで注文する方法でしか購入できない商品もあった。
 各配送センターは定期的(最低1日1回)にサーバーに寄せられる注文を確認後、お客さまに直接電話して注文内容や配達時間帯の希望を確認したうえで、YLが商品を届ける。
 注文時に(1)「9時~12時」(2)「12時~14時」(3)「それ以降」(4)「希望なし」ーーーから配達時間帯が選べるようにした。YLが対応できる時間内で不在の場合は、「保冷受箱」を設置し対応する。現在のところ、全体の半数が「保冷受箱」を利用している。「YLに会いたくない」という人は予想以上に少なく、届く時間を「待つ」のが嫌だという人が多いことも分かった。

(続きは、「日本流通産業新聞」11月16日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ