【ランクアップ 岩崎裕美子 社長】女性の幸せに向け新規事業とアイテム拡大

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 化粧品通販のランクアップ(本社東京都、岩崎裕美子社長)の15年9月期の売上高は前期比26.7%増の75億6200万円で、設立から10期連続の増収を達成した。ワークライフバランスを推進する企業としての注目も集めながら、今期売上高は同17.7%増の89億円を見込んでいる。15年以降、主力化粧品「ホットクレンジングゲル」のバラエティーショップへの店頭卸や台湾での販売を開始。今後は化粧品以外にも新規事業を立ち上げたいと意気込む。岩崎社長に社員のモチベーションの高め方や今後の方針について聞いた。



■文章力を社員全員に

ーー今の化粧品通販業界をどう捉えているか。

 「化粧品業界や通販業界は気にしていない。当社が気にしているのは他社ではなく自社だ。当社は(1)実感できない商品は売らない(2)肌の負担になる成分は配合しない(3)売れる製品より、人の役に立つ製品を作る(4)華美な容器ではなく中身にお金をかける(5)お客さまの気持ちになり、誠実に対応する109640という『5つのお約束』を掲げている。業界や他社のことよりも自分たちが本気で欲しいと思うものを作ることを追求し、欲しいと思う背景とストーリー性があるものを作ることを最も気にしている」


ーー「ホットクレンジングゲル」のように温感のあるクレンジングがたくさん市場に投入されていることについては。
 
「どの業界でもヒット製品が出ると類似した製品が出るもの。『ホットクレンジングゲル』に類似した製品がたくさん出てきていることは、当社の製品が認知された証拠であり、名誉なことだと思っている」


ーー設立から10期連続増収を続けている要因について聞きたい。

 「当社では、三つの力として、(1)圧倒的に差別化された製品開発力(2)分かりやすく伝える表現力(3)親切で丁寧なサービス力ーーと明文化している。一つ一つはどの企業も心掛けていると思うが、三つ全てを実行することは意外に難しい。製品開発とサービスだけでなく、広告やパンフレットでお客さまに分かりやすく伝える文言についても力を入れている。せっかくいい製品でも、うまく伝える文章力がないとお客さまに伝わらない。通販なので、お客さまに伝えるための文章の勉強は常にしている。分かりやすく伝える表現力を社員全員に身に付けてほしいと思っている」


ーー「分かりやすく伝える表現力」はどのように磨いているか。

 「個々のスキルアップのために外部のセミナーや研修の費用を負担する制度があるので、外部セミナーも活用している。文章は長く考えたからいいものが書けるものではなく、書く癖が大事だと考えている。人を説得するためにも文章は必要。社内のプレゼン資料やちょっとしたパンフレットにしても、結局は自分で作らなければならないので、広告や会報誌の担当だけでなく、製品開発部も海外事業部も表現力を磨くことは率先して行っている」


(続きは、「日本流通産業新聞」6月30日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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