【2017年度 食品宅配売上高ランキング】〈食品宅配売上高調査〉 高齢者向け弁当宅配が好調/「ミールキット」の販売、横ばいに

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 本紙が実施した食品宅配企業の売上高調査によると、17年度の19社合計売上高は2229億6600万円だった。前年同期調査と比較可能な19社で算出した実質伸び率は0・1%だった。市場の拡大が続く高齢者向けの弁当宅配各社の業績が好調だった一方で、「ミールキット」を販売する企業は減収。好不調が分かれる形で横ばいの推移となった。最近は、食品スーパー、コンビニ、EC、生協が「ミールキット」に積極的に参入しており、競争激化に伴って、新規顧客獲得が厳しくなっている。
 ランキングトップは全国65のFCが加盟するヨシケイ開発(本社静岡県)で、10年連続で首位をキープ。働く母親向けのメニュー「ラビュ」が順調に推移し、都心部を中心に食数を伸ばした。 
 2位のワタミは、低価格帯の商品が新規顧客獲得の有力なツールとなり、4期ぶりに増収に転じた。
 有機・低農薬野菜を宅配する企業では、オイシックス・ラ・大地傘下のらでぃっしゅぼーやと大地を守る会は、新規会員が伸び悩んだ。
 高齢者向け弁当宅配では、5位のシニアライフクリエイト、シルバーライフが二桁増収を維持。武蔵野フーズも売り上げを大きく伸ばした。
 百貨店系では、阪急キッチンエールが減収だった。高島屋では、外商による顧客開拓策が奏功し、2桁増収を達成。高齢で店舗に来店することが難しくなった外商顧客などの優良顧客をいかに取り込めるかで業績に差が出ている。
 食品宅配企業は、販売員による対面営業が大きな強みだ。一方で、店舗と異なり、気軽に商品を購入することができないことから、不在がちな消費者との接点をどのように確保していくかが業績を左右している。

(続きは、「日本流通産業新聞」10月11日号で)

■インタビュー掲載企業
・ワタミ
・シュガーレディ
・シニアライフクリエイト
・日本生活共同組合連合会
・オーシャンシステム

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記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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