【NB健康食品】 〈インタビュー〉アージュセルビス 本田正治社長/「長寿社会」目指す理念のもと仲間増やしたい

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 乳酸菌加工食品「マナヴィー」を主力商材にするアージュセルビス(本社大阪府)は、17年秋に投入した幹細胞エキスを配合した美容液と従来製品のサプリメントの併用により会員満足を高めることで、組織の活性化につなげている。本田正治社長に、健康食品業界の見通しと今後の事業戦略について聞いた。

 ─17年11月に美容液を投入した。会員からの反応はどうか。
 新製品の美容液「C―28クレッシュー」は、ヒト由来幹細胞培養液エキスを配合したのが特徴で、女性の会員からの評価が高い。短期間で満足していただける会員が多いようだ。見た目変化が表われると自然な流れで提案しやすい。会員フォローの一環として、美容機器をセットで取り扱っているが、会員の多くは美容機器をすでに持っていて、美容液のみの注文が多い。
 以前から幹細胞の美容液に関心を持っていた。安全性が高く、先進性があり、成果が期待できる素材を探していた。
 会員が運営するサロンなどで、施術と併せて使用してもらい、口コミ以外でも広がりを見せている。
 当社はサプリメントを主力にしているため、追加で購入している人が多いようだ。そのため月間の購入単価が少し上がってきている。
 ─腸内環境に対する消費者の関心が高まっている。
 2月には国立健康・栄養研究所が腸内環境に関するセミナーを開いていた。消費者庁や厚生労働省、東京都といった行政が、腸内環境が重要だというセミナーを開くというのはインパクトが大きい。それだけ、行政も腸内環境に対する知識を啓発したいということだろう。
 ─「ASCヘルスケア・アドバイザー」の養成に力を注いでいる。現状について会員からの評判はどうか。
 サプリメント管理士や食生活アドバイザー、体温管理士など民間団体の資格を取得した会員を「ASCヘルスケア・アドバイザー」として、ホームページで公開している。
 NBは、自社の製品が優れていると思うあまりオーバートークになりやすい。資格を取得し正しい知識を得ていれば、スポンサー活動の際に客観的で正しいアドバイスをすることができる。現場では、自社では扱っていないサプリメントに関する相談もあり、適正に対応することで会員の信用にもつながっている。
 HPに公開していることも会員からは好評だ。製品よりも勧めてきた人を信用して購入する場合も多い。人間力を高めることが成果につながるものと考えている。
 ─本田社長は、製品作りにこだわりを持っている。
 常に最新の素材に関する情報を収集し、これ以上のものはできないと思えるまで品質を高めている。
 「マナヴィー」を定期購入している会員は、他の健康食品も併せて購入することも多く、実績アップにつながっている。
 ─本田社長のセミナーも好評だ。
 最近は、「なぜアージュセルビスを作ったのか」という話をして欲しいと言われることが多くなってきた。サプリメントに対する関心が高まっており、セミナーの前にホームページを事前に見て情報を収集し、ある程度当社のことを知ってから来場する人が多い。HPには掲載していない当社の考えを直接聞きたいということだと思う。
 会員用HPには、健康知識を高めるような専門家によるコンテンツを盛り込んでおり、会員のお役に立てるよう工夫している。
 ─今後の抱負をうかがいたい。
 最近では、一生懸命ビジネスに取り組むというより、楽しんで取り組む会員が多くなってきたような気がする。アットホームなビジネスをやりたいという人には向いている。
 当社はビジネスのために商品を購入するという考えはない。あくまで製品に関心があることを前提にビジネスを始めるという考えを貫く。「超高齢社会」を「長寿社会」に変えるという企業理念に共感してくれる仲間を増やしたい。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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