【NB健康食品】 〈NB企業のM&Aが活発に〉/組織統合には課題も

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 美容・健康関連商材を販売する企業によるM&Aが活発になっている。創業者が高齢になっているのに後継者がいないケースが見られるようになった。思うようにビジネス志向の会員を獲得できず、将来的な成長が見込めず、やむなく競合他社に組織を売却する例も出てきた。ただ、過去には、報酬プランや理念が異なる経営統合は結果的に成果につながらなかったこともある。
 17年8月、アリックス・ジャパン(本社東京都)の親会社、アリックス・インターナショナル(本社米国・ユタ州)が、水素サプリメントを販売するユニヴェール(本社東京都)と、乳酸菌製品を主力にするクオーレ(本社東京都)の2社と経営統合した。アリックス・ジャパンは、当面それぞれの製品ブランドを維持したまま販売は続けるものの、新たなブランドで発売する可能性もある。ユニヴェールで販売してきたスキンケアは、アリックス・ジャパンでもスキンケアを売っているため、従来の取扱商品を全て販売しておらず愛用者への影響は少なくないとみられる。
 統合後の状況についてアリックス・ジャパンの宮城邦夫GMは本紙のインタビューで「アリックスと一緒になったことで、インセンティブ旅行を達成したユニヴェールの会員も出てきた」と成果を強調した。「統合前に、両社のトップリーダーを米国本社に招き、生産体制や経営方針などを説明するなど、コミュニケーションに力を入れたことが成果につながっている」と順調に進んでいることを強調している。
 17年12月には、健康食品「ウィルピュア」を主力商材にするウィル・サーチ(本社神奈川県)が、エイジングケアをテーマにした珈琲や有機緑茶「KIRANA(キラーナ)」を展開してきたデウスインターナショナル(本社東京都)のNB事業を買収し経営統合した。ウィル・サーチのHPによると、「さらなるサービスの向上と広範囲な製品展開を目指し」経営統合したと説明し、社名はウィル・サーチに統一したと公表している。商品の発送はウィル・サーチから行っているもようだ。
 外資系企業が国内の健康食品NB企業の買収を模索する動きがみられ、再編の加速が予想される。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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