【訪販営業支援〜8人が語る「営業のメソッド」〜】即決営業 堀口龍介 社長/どんなお客にも即決を挑むべき

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堀口龍介 社長

堀口龍介 社長

 「即決」にこだわった営業メソッドを提案するのが、各種営業支援を行う即決営業(本社大阪府、(電)06―6630―8630)の堀口龍介社長だ。堀口氏は、大手学習教材訪販会社を含む、在籍した訪販企業数社で、いずれも年間個人営業成績1位を獲得した実績の持ち主。その後、訪販企業を起業し、12年にわたって訪販企業を経営してきた。「どんなお客さまにも即決を挑むべき」と話す堀口社長に話を聞いた。

 ーーー営業職に初めて携わったのはいつですか。

 堀口 22歳のときに大学入試教材の訪販最大手企業に入社したのが初めです。当時から「即決」にこだわった営業を行い、翌年にはセールスマン1000人の中でトップの成績を上げることができました。その後、訪販系企業を渡り歩き、在籍した3社でことごとく年間営業成績1位を取りました。29歳のときに、「即決営業」のメソッドを基に訪販企業を自ら起業。以来12年にわたって、教材などを商材とする訪販企業の経営を続けてきました。現在、グループ全体では、営業マン15人、アポインター70人、管理スタッフ20人が在籍しています。

 ーーーこの10年は、訪販企業にとって、決して順風とはいえない期間だったように思いますが。

 堀口 そんな環境の中、12年間訪販企業の経営を継続してこられたのは、営業のノウハウが感覚ではなく、きちんとテンプレートとなっているからです。商品や業種に合わせたクロージングマニュアルが完成しているのです。12年間という歳月が、再現性を実証しています。

 ーーー提唱されている「即決営業」のメソッドについて教えてください。

 堀口 結局のところ、営業マンを悩ませるのは、お客さまの「考えます」という一言です。訪販でお客さまを攻略できない理由は「考えます」にあるのです。なぜ攻略できないのでしょうか。営業マンにアンケートをとると「『考えます』と言われると何と言ったらいいか分からない」という答えが返ってきます。具体的なセリフがないのです。
 これでは、舞台俳優が、セリフも準備せずに舞台に上がっているようなものです。結果が出るはずがありません。これを作成するのが、当社の提供する「即決営業研修」ということになります。それぞれの企業の商品や業種に合わせた「即決営業」のクロージングマニュアルを完成させることができます。

 ーーーすべてのお客さまに即決させるのは、難しいのではないですか。

 堀口 「買う、買わないはお客さまが決めること」と考える人は多いと思います。もちろん、その通りでしょう。ただ、われわれ営業の仕事は「契約をしてください」という一言を〝訴求〟をすることなのです。
 〝訴求〟ということを説明しましょう。例えば、広告に「こちらをクリックしてください」とか「こちらにお電話ください」とか書かれていますが、これが広告でいうところの〝訴求〟ポイントです。つまり、〝訴求〟ポイントでは、読み手にしてほしい行動を言っているのです。この〝訴求〟ポイントがない広告は、反応が低くなります。なぜなら、読み手が何をしてよいのか分からないからです。
 われわれ営業も同じで、「契約してください」という〝訴求〟をすること、つまりクロージングをすることが仕事ということになります。われわれ営業はクローザー、つまりクロージングマンであり、目的はあくまでクロージングです。プレゼンテーションマンではありませんから、商品説明や料金説明をするのが仕事ではないのです。ここをはき違えて、〝訴求〟を行っていない営業マンが多いのです。
 確かに法人向け営業などでは、いきなり契約の即決をとることが難しいケースもあるでしょう。ただ、その場合でも「まずはショールームに来てみてください」「次は決裁権者と同席してください」「見積もりを提出させてください」といったステップを踏むことはできます。即決の約束を何度も積み重ねていくのです。分かってほしいことは、お客さまのもとには、あなたの〝訴求〟を決めてから行ってくださいということです。
 営業とは交渉です。要求のない交渉など成り立ちませんし、意味がありません。しっかりと〝訴求〟を言いに行くのが営業の役割なのです。

 ーーー個人向けの訪販の場合でも、例えば決裁権者であるご主人が不在であるなど、契約の即決がとれないさまざまなケースがあるのではないですか。

 堀口 アポイントをとる段階から、即決営業を前提に、営業の流れを組み立てていくべきです。決裁権者に同席してもらう必要があるのならば、決裁権者に同席してもらうためのアポ取りの方法があります。

 ーーー〝即決営業〟のメソッドは、特別に能力の高い人でなくても習得が可能ですか。

 堀口 もちろん可能です。テンプレートを作り、トレーニングを行い、覚えていけば、誰でも即決を取ることができます。実際に、70歳のおばあちゃんが、即決営業のメソッドを取り入れた結果、30万円の契約を即決でバンバンとっている事例もあります。そうしたことが可能になる具体的な流れを作るのが、当社の提供する企業研修であり、スクールなのです。

 ーーー即決営業のメソッドは、どのようにできたものなのですか。

 堀口 私自身が、徐々にメソッドを構築していきました。基本的に、「要求を通すこと」がセールスですから、クロージングの基本形は、理由+訴求ということになります。つまり、「〇〇なので、このご機会にご決断ください」というのが基本形です。理由の立て方には、さまざまあり、そうしたことも、企業研修やスクールでは学ぶことができます。高額商品が「即決」で売れる「正しい営業」の方法をお教えしています。

 ーーー企業研修の実績はどの程度あるのですか。

 堀口 すでに大手企業を含む多数の訪販系企業に、研修を提供した実績があります。研修の受講者などからは、「今日からでも使える」「すぐに成果が上がった」といった声を、多数いただいています。

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