インドアテニススクールの業界大手であるノアインドアステージ(本社兵庫県、大西雅之社長)は23年4月、日本トリムの電解水素水整水器を、36カ所の営業所に設置した。ノアインドアステージは、従業員の満足度や健康を意識した「人財経営」を実践しており、整水器の導入もその一環だという。ノアインドアステージでは、あるきっかけで、従業員満足を意識した経営に舵を切ったところ、離職率が低下し、新卒の採用数も増加した。年商も60億円を超えるようになっており、さらに成長を続けているとしている。
■冠テニス大会も開催
ノアインドアステージは、1980年にテニスコートを運営する企業として創業。その後、アウトドアのテニスコートから屋内テニスコートへと取り扱い商材を転換し、事業を拡大してきたという。現在は、兵庫や大阪、東京、神奈川などに34カ所の拠点を構えている。
各拠点では、テニススクールを運営しており、対象となる年代は、小さい子供からシニア世代まで、幅広い。顧客のボリューム層は、子を持つ40代だとしている。
同社では、同社の名前を冠した、テニスの国内大会「兵庫ノアチャレンジャー」を開催している。関西圏のテニス文化を活性化するために、15年に創設したという。
23年には7度目の大会を開催。元世界ランク4位の錦織圭選手もエントリーしていたという。これから世界のトップを目指す若手選手の登竜門となっているとしている。
■「人財」は集客にも
同社は、社員からアルバイトまでを含めた従業員全員の満足度を重視する「人財経営」を行っているという。従業員教育の充実や、労働環境の向上のために積極的に投資を行っている。
同社の大西社長によると、テニススクールの運営においては、「レッスンにおける接客」そのものが、商品になるという。
レッスンを受けに来る顧客はさまざまで、「テニスがうまくなりたい」という一心で入会する人もいれば、「友達を作りたい」という気持ちで入会する人もいる。
接客の品質を高めれば、スクールの雰囲気がよくなり、顧客同士のコミュニティーも生まれやすくなる。コミュニティーが生まれれば、口コミでスクールの認知度が高まり、顧客が増えるきっかけになるというのだ。
大西社長は、そうした流れを作るため、従業員の満足度を高めることを優先すべきだと考えているという。
■「従業員のことを知らなかった」
同社が「人財経営」にかじを切ったのは、2000年代初頭に、会社の支配人を含めた従業員数人が一斉に退職したのがきっかけだったという。
当時、成果を挙げた従業員を優遇する成果主義の経営を行っていたこともあり、従業員同士の人間関係がかなり悪い状況だったそうだ。当時の従業員にヒアリングすると、「仕事の内容は好きだが、会社の雰囲気が楽しくなかった」「家では仕事の話はしなかった」といった声が聞かれたという。
その後、大西社長は、「従業員が喜んでくれることをしよう。まずは、従業員一人一人に、誕生日に手書きの手紙を書こう」と思い立ったという。
手紙を書こうとペンを持ったときに、「この従業員はどんな人だったろう」と、自分が従業員のことをほとんど知らないことに気付いたと話す。
それ以降、大西社長は、従業員のことを詳しく知り、従業員を好きになるためにはどうしたらよいかを考えるようになったという。
その結果、従業員一人一人に対する愛着が生まれ始めた。そうすると、大西社長と現場の従業員の距離が近くなり、コミュニケーションが活発になった。その後、会社に対する従業員の考え方が少しずつ変わりだしたという。
各拠点の責任者にも、拠点で働く社員やアルバイトのことをもっと知るように号令を出したそうだ。
他業種の、従業員満足度を重視する会社の経営者の話なども聞きながら、「人財経営」を推し進めた。
■「従業員の体が資本」
日本トリムの電解水素水整水器を導入したのも、そうした従業員満足度を高めるための施策の一環だったという。
「テニススクールは、従業員の体が資本」という考えのもと、各拠点に整水器を導入した。日常生活において電解水素水を飲むことにより、従業員に健康になってもらいたいと考えたとしている。日本トリムの電解水素水は、胃腸症状の改善効果が認められている。各拠点の従業員は、仕事の合間に、電解水素水を飲んでいるという。
「自分が納得したものでなければ、他の人に薦めないようにしている。日本トリムの電解水素水のメリットは、十分に体感しており、信頼して薦めている」(大西社長)と話す。
「日本トリムは、整水器の取り付けに来るスタッフも接客力が高い。整水器や水素水について説明してくれる人も、説得力のある説明をしてくれる」とも言う。
従業員満足度を重視し施策を展開した結果、会社が好きだという従業員が増え、従業員同士のコミュニケーションも活発化したとしている。仕事以外でも、従業員同士がお互いを気遣うようになったとしている。従業員の労働意欲の向上にもつながっているそうだ。
ノアインドアステージの24年度の新卒採用の内定者は、24人を予定している。大西社長は、内定者全ての実家を訪れ、内定者の両親にあいさつをしているのだという。「社会人になるお子さんを会社として面倒を見ます」という意思を伝えることで、内定者の親に安心してもらうことにより、内定者が会社をより信頼してくれるようになるとしている。結果的に、離職率の低下にもつながっているという。
【特集 ホームヘルス機器 日本トリム <「電解水素水整水器」>】 導入で従業員満足度UP インドアテニススクール大手 ノアインドアステージ 「人財経営」が成長の転換点に(2024年1月1日新年特大号)
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