海外向けEC事業を手掛けるネオ・ウィング(本社東京都、片桐文夫社長、(電)03―3665―4940)は、自社のECモールサイトを利用した海外販売支援サービスを提供している。サイトは月間約100万人が訪れ、世界120カ国への販売実績がある。幅広い地域への訴求が可能な点を強みにする。
サイトの名称は「CDJapan(シーディージャパン)」。音楽やアニメといった日本のポップカルチャー関連商品や、伝統工芸品や和雑貨に関心のある20~40代の海外顧客が主に利用している。
海外物流や顧客対応業務は全てネオ・ウィングが代行する。契約後に「シーディージャパン」のフォーマットに沿った商品情報を提出すれば、すぐに海外販売を開始できる。
サービス利用者は、受注後に商品をネオ・ウィングの国内倉庫に送付し、ネオ・ウィングが検品や海外発送手続きを代行する。サイトの決済は「クレジット・ペイパル」といった海外通貨の決済サービスに対応している。
「シーディージャパン」への出店費は基本無料。商品販売価格の20%を手数料として徴収する。国内倉庫への配送料は購入者に課金できるが、商品情報などの翻訳は別途費用が発生する。契約の最低期間は3カ月。
サイトのフォーマットに準じた商品案内ページのほか、商品内容や会社情報を詳しく発信できる特集ページを作ることも可能にしている。
ネオ・ウィングは訪日外国人向けの情報サイト「GetAroundoJapan(ゲットアラウンドジャパン)」も運営しており、店舗情報などを同サイトへ掲載することで、訪日外国人の送客支援プロモーションも可能にした。
ネオ・ウィング サービス事例〉「晃祐堂」 商品情報を海外に拡散/欧米などでリピーター獲得
化粧筆の製造・販売を行う晃祐堂(本社広島県、土屋武美社長)は、「シーディージャパン」を利用して海外へ自社商品を販売している。サイトを通して海外ブロガーなどに商品情報が広まり、海外向けECの売り上げが国内有力店舗の売り上げを上回ったという。
12年5月から、ネオ・ウィングの海外販売支援サービスを利用している。「シーディージャパン」で商品販売を行ったところ、ネットで商品情報が拡散し、商品認知が拡大。商品単価は5000~10万円と高額だが、欧米やアジア圏でリピーターを獲得している。
顧客の開拓には、ネオ・ウィングが提供している物流・決済や問い合わせ対応といったサイト内サポートの充実も奏功したとみている。
「シーディージャパン」には約500品目の化粧筆を出品し、和雑貨専門ページの「ジャパン・クラフト」で販売しており、今後もネオ・ウィングと協力して海外向け商品販売やプロモーションを強化する考えだ。
【海外ネット通販支援】〈注目企業各社の動向〉 ネオ・ウィング/独自モールで販売支援/世界120カ国から利用
記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。