【エイジングケア化粧品素材】 〈注目OEM企業〉ホシケミカルズ/総合力の高さがクライアント企業から高評価

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星野拓氏

星野拓氏

 化粧品の受託製造などを手掛けるホシケミカルズ(本社東京都、星野拓社長、(電)03―3254―4491)は、化粧品製造における総合力の高さがクライアント企業から高く評価されている。同社の受託製造事業においては、スキンケアからメーキャップまでの製造が可能。原料商社や容器メーカーとしての機能も兼ね備えており、ワンストップでの化粧品開発・製造が可能だ。製品企画部署も設けており、マーケティングリサーチに基づく、「売れる」商品の提案を随時行っている。デザイナーを社内に抱えるなど、ODM(※)提案が行える体制を整えている。
 同社は1975年に原料商社として創業した。その後、順次業務を拡大、現在は化粧品の受託製造事業を中核に、さまざまな事業を展開している。
 原料商社が原点だけに、化粧品原料の調達力には自信を持っている。「化粧品原料に関するルート・知識・ノウハウを持っているため、あらゆる原料を引いてくることができる。同種の原料でも、価格・特徴・グレードなどが異なる、複数の選択肢を、顧客企業に提示することができる」(同社)と話す。
 容器についても、容器メーカー各社の商品を引いてくることができる。それだけでなく、インドネシアには、容器製造を行う合弁会社も設けている。日本の技術者が現地工場を指導することにより、日本品質でありながら低価格な容器の供給に成功しているという。
 こうした総合力を生かした受託製造事業の展開を行っている。
 化粧品受託製造事業では、スキンケアからメーキャップまで幅広い品目の製造が可能だ。スキンケア全般の製造が行えるのはもちろん、メーキャップの分野においても、化粧下地からプレスト・リキッドファンデーション、BB・CCクリーム、クッションファンデーション、コンシーラー、フェイスパウダー、ルースパウダー、ムースファンデーション、サンオイル、口紅・リップスティックに至るまで幅広く製造できる。「自社工場で製造できない化粧品は石けんぐらいでは」(同社)と話すほどだ。
 開発力にも自信を持っている。同社では「テクスチャーのプロ」「香りのプロ」「色のプロ」といった、各分野の専門研究者を育成しており、レベルの高い商品開発を行うことが可能だという。
 企画開発部署では、マーケティングリサーチに基づく、「売れる化粧品」のODM提案も随時行っている。
 同社ではこれまでに1万件を超える処方を蓄積しており、そのことが、魅力ある商品のスピーディーな開発につながっている。レディーメード(既開発)処方の一部はホームページ上でも公開している。水素エアゾール化粧品など、特徴のある化粧品の開発に同社では成功している。
 医薬部外品についてもレディーメード処方を12種類用意しており、医薬部外品の迅速な開発が行える。中でも、美白効果を備えた薬用ビューティーオイルや、スティックタイプの薬用美白CCクリームなどは、人気が高まっているという。
 最近では、海外向けの製品開発と輸出代行を行う国際事業に注力している。マレーシアやシンガポールを始めとしたアジア向けの商品開発の案件が全般的に増加しているという。


 ※ODMとは…「オリジナル・デザイン・マニュファクチャリング」の略。商品の製造にとどまらず、開発や設計も含めたトータルサポートを行うことをさす。



【新社長に星野拓氏が就任】

 ホシケミカルズは7月1日付で、星野拓取締役が代表取締役社長に就任する人事を行った。星野拓新社長は星野恒夫会長の子息。代表権は、星野会長と星野社長の両方が持つ。

〈星野拓新社長の略歴〉

 09年5月、大学在学中に起業しベルシアン社長に就任。10年5月ジェイセンス取締役、16年6月ホシケミカルズ取締役就任。17年6月スターラボ・ホールディングス取締役就任。19年6月スターラボ・ホールディングス社長に就任。同年7月ホシケミカルズ社長に就任。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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