大幸薬品は10月上旬、ECサイト「クレベリンオンラインショップ」を本格稼働した。医療機関、公共の交通機関や施設を利用対象とする。コロナ禍による衛生意識の高まりで、衛生管理用品「クレベリン」の供給がひっ迫し、入手困難の問い合わせが増加した。生産体制の強化と併せ、ECサイトの開設を急いだ。対象となる機関・施設によっては、すでに運用が始まっている。
ECサイトでは、「クレベリン」シリーズ6製品をラインアップ。サイトを利用する事業者は事前に利用登録を行う。登録可能な対象事業者は、医療機関、電車・バスなどの交通機関、老人介護施設など。価格は定価で送料は無料とする。
「ECサイトは製品の供給責任を果たすことが目的。販売施策については、今後の需要を見て検討していく」(DP&EC部)と話している。
「クレベリン」のEC展開は6月からの試験運用を行ってきた。今後は一般消費者向けのEC展開も視野に入れていく。
大幸薬品はこのほか、二酸化塩素分子がコロナの感染を阻止するメカニズムを研究し、解明した。成果を商材開発などに役立て、社会貢献に生かすという。
今年8月に上方修正した業績予想によると、感染管理事業の20年4―12月期(9カ月間の変則決算)の売り上げ予想は145億円。
消費者の衛生管理意識は高い水準が継続すると見て、さらなる需要増加を予想する。
大幸薬品/クレベリンEC本格稼働/医療機関や公共施策対象に
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