アパレルの通販を手掛けるオットージャパン(本社東京都、ベルンハルト・シェフラー会長兼社長兼CEO)の15年2月期決算は、営業損失が5億6600万円だった。主力ブランドの顧客数減少で売上高が減少したほか、ネット関連の広告宣伝費を増額したことが影響した。
売上高は前期比2・2%減の111億500万円だった。レディースファッションブランド「FABIA(ファビア)」と、他社の通販事業を支援するフルフィルメント事業はともに、前期比20%以上の増収を達成。しかし、主力ブランド「OTTO(オットー)」は顧客数の減少で同11%の減収となった。
売上原価率は同3・2ポイント上昇の52・8%。売上総利益率の低いフルフィルメント事業の増収が全体の原価率を引き上げたほか、「ファビア」の新規顧客獲得を目的として比較的採算の低い商品を投入したことが響いた。
ただ期末在庫が同12%減少し、在庫処分の減少と処分による採算が向上したことで、「オットー」および「ファビア」の商品全体では同1ポイント弱の原価率改善となっている。
売上高販管費率は同1・5ポイント増加の52・3%だった。販管費の増加要因は、「ファビア」の新規顧客獲得を狙い、ネット関連の広告宣伝費を増額したためだ。
営業外収益1億6000万円を計上したことで、経常損失は4億1100万円。繰延税金資産を取り崩したため純損失は6億5700万円だった。
オットージャパン15年2月期/営業損失5・6億円/売上減少、広告費の増加で
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