さが美/顧客管理の徹底で単年度黒字へ/VIP向け展示会販売を強化

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業績の立て直しについて説明する平松達夫社長

業績の立て直しについて説明する平松達夫社長

さが美は、年間の購入金額に応じて顧客をセグメントし、顧客層に合致した商品やサービス、展示会企画を充実させる。14年6月に本格稼働した顧客管理システムを活用し、購入金額が年間30万円を超える顧客に向けた販売に注力する。今後は、早急に購入回数や購入頻度の要素を新たに盛り込み、より精度を高めていきたい考え。2期連続で最終損益が赤字となったことを受け、優良顧客向けサービスをてこ入れすることで、16年2月期の黒字転換を目指す。

 「16年2月期はきもの事業の黒字化が絶対条件」
 4月21日に横浜市内で開催した16年2月期経営方針発表会で平松達夫社長は2期連続の赤字に陥った業績の立て直しについて説明した。きもの事業では「お客さま本位を徹底して実行する会社へ」を経営方針に掲げた。平松社長は(1)顧客化の推進(2)価値ある商品の売込み─の二つを柱に据えた。
 まず、14年6月に稼働させた顧客管理システムを活用する。顧客の年間の購入金額に応じて5段階に分けた。購入金額300万円以上は「V」、100万円以上で「S」、30万円以上が「A」、10万円以上を「B」、10万円以下が「C」に区分する。「V」にセグメントされた顧客の平均購入金額は550万円。「V」「S」「A」で、きもの事業全体の8割を占めていることから、優良顧客に応じた新たな商品の開発や展示会企画を積極的に進める。
 まず手始めに「A」の顧客を招待した、「北陸新幹線の開通記念・宿泊展示会販売」では、当初予想を1億円上回る3億1200万円の売り上げを記録。ロイヤリティーの高い顧客に対する接客や商品展開が奏功した。

(続きは本紙4月23日号で)

経営方針発表会会場

経営方針発表会会場

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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