〈美容・化粧品通販の定期モデル〉 著名人活用で新市場開拓/30代以降の男性などに照準

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俳優の大森南朋がアンバサダーに

俳優の大森南朋がアンバサダーに

 美容・化粧品の通販業界では、定期購入型の販売モデルが活況だ。男性向け化粧品通販に参入したパルディアは、化粧品を初めて使う人をターゲットに30代以降の市場を開拓している。バルクオムは人気サッカー選手を起用した欧州向けのプロモーションを強化している。まつげ美容液の定期購入が好調なDINETTEは、シリーズ第2弾を発売。新規獲得やリピーター育成に拍車をかけたい考えだ。新規参入企業も既存企業も、定期購入を通じた新市場の獲得を狙い、著名人を起用したプロモーションなどを強化している。

■30代以降の男性、「初めての化粧品」に

 プロモーション事業を手掛けるパルディア(本社東京都、中沢敦社長)は今秋、男性向け化粧品事業に参入した。新ブランド「IKKI(イッキ)」は定期購入型の販売モデル。主軸商品に育てる狙いで、定期販売モデルの販売を進めている。20年12月期までに売り上げ1億円を目指す。
 新事業参入の理由は、男性向け化粧品の市場が過去10年伸び続けているからだ。女性向け化粧品市場に比べて、成長性に魅力を感じているという。
 俳優の大森南朋をアンバサダーに起用し、認知拡大を図っている。11月11日、都内で記者会見を実施した。
 ターゲットは30代以降の男性だ。化粧品を使っていない人が多い点に着目した。「他社が男性向け化粧品の市場を開拓してきたこともあり、20~30代男性には、スキンケアの意識が根付いてきているように思う。30代後半から50代の男性が初めて使う化粧品として使ってほしい」(中沢社長)と期待する。
 中沢社長は、例えば経営者であっても、スキンケアを普段から意識している人は少ないと感じるという。課題は「いま化粧品を使ってない人に使ってもらう」こと。アンバサダー兼インフルエンサーとして、大森氏を起用した販促を今後も継続していく考えだ。
 ブランドイメージは「粋で日本人らしく、スマートで格好いい」。ウェブ広告を中心に訴求する。「価格勝負の安売りではなく、ブランディングを重視していく」(同)。
 ラインアップはオールインワンの美容液と洗顔料。洗顔料はフォームタイプなので、泡立てなくても簡単にケアできる。習慣化して続けやすい商品を意識した。
 手に取りやすい価格のトライアルキットも販売している。今後は定期購入への引き上げを狙い、メール配信や、使用者の感想などを盛り込んだ同梱物の封入を検討していく。


■欧州向けPRを強化、仏アスリートを起用

 定期購入の男性向け化粧品通販を手掛けるバルクオム(本社東京都、野口卓也CEO)は今期、欧州向けのプロモーションを強化している。

(続きは、「日本流通産業新聞」12月5日号で)

パルディアの美容液と洗顔料

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記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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