【ニュースの深層】□□50〈健食通販が4商品で薬機法違反〉/同業他社からの情報提供で発覚か

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表示許可を得ずに、「入浴剤」と表示していた

表示許可を得ずに、「入浴剤」と表示していた

健康食品のネット通販などを手がける日本ガーリック(ニチガ、本社群馬県、松本康宣社長)はこのほどネット通販サイト上で薬機法(旧薬事法)違反となる表現があり、県と市の保健所から警告を受けていたと公表した。同社によると、同業他社による行政機関への情報提供から発覚した可能性もあるという。

県・薬務課への匿名メールで発覚

 今回の件は、県への匿名の情報提供から発覚したという。県の薬務課によると、14年12月に同課宛に「ニチガのネット通販サイト上に薬機法に抵触する表現がある」などとする匿名の電子メールが寄せられたという。同課は同月中に、群馬・高崎の保健所に情報を提供。保健所は同月中にニチガに聞き取り調査を実施したという。調査の結果、(1)食品添加物「エプソムソルト」(2)食品「無水クエン酸」(3)健康食品「エリスリトール」(4)健康食品「大豆プロテイン」─の4商品の商品説明において薬機法違反の疑いがあると認められた。
 「老化防止」「虫歯になりにくい」「入浴剤」などといった、医薬品として承認されていないにもかかわらず、医薬品的な効能があるかのような表示を行っていたという。
 同社では「薬機法に関する認識が甘かったため、このようなことが起きてしまった」としており、「再発防止に向けて、順法精神に則り安全な製品を提供する役割と責任、および管理体制の一層の強化に努めていく」と話している。
 同社では「約1年前に通販サイトをリニューアルした際に、商品説明も一新した」と言う。
 「商品説明の文言の作成も含めリニューアル作業を外注先に委託していた。最終チェックの段階で業者が作成した文章の中身まで十分に確認できていなかった」と話している。
 薬機法違反の発覚についてニチガでは「県の薬務課の担当者の話し方のニュアンスと、その他の状況を考えると同業他社が匿名のメールを出した可能性もある」(広報)としている。
 同社では、今回の件を自主的に公表した経緯について「既存のお客さまに周知する目的があった」(同)と話す。「自ら公表することで、マイナスイメージの低減を図りたかった」(同)とも説明している。

(続きは本紙4月2日号で)

約1年前にリニューアルしたという通販サイトのトップページ

約1年前にリニューアルしたという通販サイトのトップページ

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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