アマゾンジャパンは7月31日、Amazonの出品者に向けて、商品カテゴリー別の販売手数料を期間限定で引き下げると発表した。手数料を下げるのは、9月1日~21年2月末の1年半。一方で、11月1日からは、食品や飲料などを除いた全てのカテゴリーで、商品ごとに30円の最低販売手数料を導入するとした。Amazon出品サービスに詳しい専門家は、消費増税を前にして、出品者を優遇する措置を行いたかったのではないかと、アマゾンジャパンの意図を推察している。
手数料の引き下げ幅は、カテゴリーによって異なる=別表参照。販売単価の比較的高い、ジュエリーや腕時計カテゴリーの販売手数料率の引き下げ幅が最も大きくなっている。
売り上げ合計が1万円以上のジュエリー・腕時計の場合、15%だった販売手数料が5%に引き下げられる。
1品につき30円の最低販売手数料については、19年11月1日から、原則として全商品に導入される。ただし、食品・飲料や、本・テレビゲーム・DVD・PCソフトなどからなるメディアカテゴリーは、例外的に適用外となる。
アマゾン出品事業者のコンサルティングを手掛けるアグザルファ(本社東京都)の比良益章社長は、販売手数料の引き下げについて、アマゾンジャパンが消費増税を考慮し、出品者を優遇する措置を講じたのではないかと指摘している。
「今回の値下げは、型番商品が目立つ一部のカテゴリーで、単価の安い商品や手数料の高い商品が対象になっている。Amazonはキャッシュレス・ポイント還元事業に参加しているが、手数料の割引などの優遇措置はまだなかったので、今回開始するのではないか」(比良社長)と話している。
アマゾンジャパン/21年まで手数料値下げ/消費増税前の出品者優遇措置
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