東洋新薬は6月12日、国立大学法人九州大学との間で、組織対応型連携契約を締結し、記念式典を同大学伊都キャンパス内で開催した。健康食品や化粧品の商品開発プロセスにおける要素・技術に関する共同研究を行っていくという。
共同研究を実施する分野については、「原料開発、製剤技術開発、容器包装設計等」を例示している。
記念式典には、連携契約の締結調印式を終えたばかりの、服部社長と、若山正人理事・副学長が参加し、それぞれあいさつをした。
若山理事・副学長は、「東洋新薬は、健康食品、化粧品、医薬品の受託製造ビジネスをしているが、製品開発や設計に踏み込んで提案する研究開発力を持っている。博士号取得の研究院も多数配置していると聞いている。取引先も幅広く、最新の市場ニーズの情報も集約していると聞いている。本社は福岡に、研究開発と製造の拠点も九州内にあり、連携には地の利もある。今回の連携により、両者の研究資源を有効活用することにより、研究シーズを社会実装できることに大きな期待を寄せている」などと話した。
一方、服部社長は「当社の経営方針に地域への貢献がある。今回の提携は当社の本社が福岡にあることから、地元への本格的な貢献になる。1000人を超える従業員を抱える九州のメーカーは他にない。実のある連携ができると期待している」などと話した。
その後の記者との質疑で服部社長は「当社ではこれまでハイエンドクオリティー、究極の品質を標ぼうしてきたが、今春目指すところを、ハイエンドバリュー、究極の価値に改めた。商品だけではなく、マーケティング、人の心、行動などもすべて含め、事業価値で、社会貢献をしていこうと考えている」と決意を示した。
東洋新薬/九州大学と連携契約/多分野で共同研究推進
記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。