ダスキンは5月21日、新サービスの開発拠点となる新たな施設「ダスキンラボ」を設立した。子育て層やシニア層を対象としたセミナーやイベントの開催を通じて、消費者の声を生かし、新製品の開発につなげるのが狙い。5月21日に記者発表会を開催し、山村輝治社長が設立の目的などについて説明した。
「ダスキンラボ」のコンセプトは、「まなぶ」「つくる」「つながる」「みがく」ことで新たな価値創造を創出すること。生活者の視点や発想で考え、本当に必要なもの、必要なサービスを掘り起こすことが目的だ。これまでダスキンでは、ダストコントロールに関する研究開発を行ってきたが、清掃や衛生管理、家事代行などで培った技術や知見を結集させる。消費者のニーズを組み合わせることで「ダスキンだからできることを生み出す」(広報)としている。
具体的には、積極的に社内外の専門スタッフとの接点を図るほか、ユーザー向けのイベントを開催することで新しい商品やサービスを作るための技術やアイデアを生み出す。同ラボで完成した商品をユーザーに提供して検証し、改良を加えて商品化していく。
同ラボでは6月から「見えない家事の研究」をテーマに、家事を可視化することで夫婦の家事負担の改善につなげるセミナーを開催。7月には、外部スタッフと組み、行動観察という手法を用いて、顧客のニーズや課題を発見することで新商品やサービスの種の開発する「やってみるプロジェクト」を同ラボに移管する。そのほか、顧客の声を集め、社内で共有する役割を持つ「生活調律研究員」を育成も担う。
イベントには無料で参加できる。6月下旬から募集を開始し、7月から開催を予定する。
大阪府吹田市内のビル内のワンフロアに開設した。セミナースペースのほか、体験スペース、工作スペースなど六つのスペースに分けた。必要に応じて配置換えやスタッキングが可能なテーブル、椅子、冷蔵庫、システムキッチンを用意した。開場時間は9時~17時30分で、4人の社員が常駐する。
【新施設「ダスキンラボ」を設置】/新商品・サービスの開発拠点に
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