政府 〈ECモールやSNSの規制強化へ〉/個人情報の取得方法などを見直しか

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 政府は11月5日、アマゾンやフェイスブックなどの「デジタル・プラットフォーマー(DP)」に対する規制を強化する方向性を示した。国内外を問わずDP全般が規制対象になるとみられる。11月19日時点では、具体的にどのような形で規制が強化されるのかは未定。ただ、米国や欧州では、個人情報保護の観点からDPに対する規制強化が進められていることから、独占禁止法に詳しい弁護士は「国内でも諸外国に合わせて、DPの個人情報のデータの取得方法の在り方が見直しの対象になる可能性がある」(丸の内ソレイユ法律事務所 千屋全由弁護士)と話している。国内のDP各社は「新たなルールが国内企業を縛ることのないように検討してほしい」(メルカリ)と話している。


■年明けにDPの大規模調査も

 経済産業省、総務省、公正取引委員会は11月5日、「デジタル・プラットフォーマーを巡る取引環境整備に関する検討会」の中間論点整理案を公表した。米国やEU、英国などは、「GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)」とも呼ばれる大手IT企業に対する規制を強めている。「日本は『GAFA』に関連する法律が複雑になっているため、諸外国に比べて、対応が遅れている。今回の公表は、各国に足並みをそろえるための施策ではないか」(千屋弁護士)という。
 中間論点整理案では、消費者や中小企業が新しいビジネスに参入できるといったDPのメリットを挙げつつも、DPの社会的責任や、利用者の公平性の確保について、ルール整備を進めていく必要性を示している。18年中にDPの基本原則を策定し、それに沿った具体的措置を早急に進めていくとしている。
 中間論点整理案では、議論の出発点として、「関係者を対象とした大規模かつ包括的な調査を行うべき」との方針を打ち出している。菅義偉官房長官も11月6日の会見で「年内に基本的な論点を整理し、年明け以降に具体的な議論の方向性の決定や大規模調査などを行っていく」と今後の進め方について考えを述べた。独禁法40条の一般調査権(強制調査権限)の活用も視野に入れているという。独禁法40条では、公正取引委員会が法人や事業者に対し、必要な報告や情報、資料の提出を求めることができる旨を定めている。
 公正取引委員会は18年3月、独禁法違反に当たる疑いがあるとして、アマゾンジャパンに対して、立ち入り検査を行ったことがある。その際には、同社が取引先に対して「協力金」を求めていたことが問題視された。前出の千屋弁護士は、「DPの規制強化を見据えた調査の中で、不正な取引の実態が確認されて事件化されるようなことがあった場合、規制が強化されるきっかけになる可能性もある」と話す。
 アマゾンジャパンは今回の政府の中間論点整理の発表について、

(続きは、「日本流通産業新聞」11月22日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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