〈DMに新潮流〉 AI活用で反応2倍/最適なリターゲティングも可能に

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「メガネスーパー」の来店者に対し、パーソナライズDMを送付・リピート購入を促している

 新技術を取り入れたDMの活用事例が増えている。化粧品通販の協和(本社東京都、堀内泰司社長)は、人工知能(AI)を用いてDMをパーソナライズしている。独自基準で計測したレスポンス率は、AIを活用しない場合と比較して2倍の成果を出している。メガネスーパーを展開するビジョナリーホールディングスやアウトドア専門店のICI石井スポーツ(本社東京都、荒川勉社長)は、マーケティングオートメーション(MA)の活用で実店舗への再来店を促すDMを自動送付している。来店後、MAが最適なタイミングでDMを送ることができる。2社は今後、この仕組みにネット通販で得た顧客情報も反映する方針だ。


■AIだけでは失敗
 協和は17年7月、AIを活用したパーソナライズDMの運用を開始した。商品提案力を高め、受注率を向上させるのが狙いだ。これまでに4回、AI活用のDMを送付している。
 年齢や購買履歴といった情報を基に、AIがDMをパーソナライズしている。3回目までは最適な商品提案を目標に据えた。AIはSENSY(センシー、本社東京都、渡辺祐樹社長)が提供している。
 AI活用の経緯について協和は「これまでは売りたいものをDMに掲載していた。顧客の悩みごとにパーソナライズした商品を提案したかった」(IT化推進2チーム・針金一平チーム長)と説明する。
 初回は準備段階として、担当者が掲載商品を選定し7種類のDM約9万通を送付した。初回の結果を基にAIが商品を選定して、9万通を送り分けたところ、レスポンス率は初回の0・3倍にとどまった。
 協和によると「AIにすべてを任せると、毎回の定期購入を購買と数えた結果、定期の商品を売りやすいと判断して、提案商品に選定してしまう。(より効果的な活用のために)人がロジックに手を加えることも必要」(同)と振り返る。
 AIのロジック修正後に送付したパーソナライズDMのレスポンス率は、初回の1・2倍だった。


■データ量が肝
 今年5月には、商品を1品目に限定し、デザインとキャッチコピーを変えた3種類のパーソナライズDMを送付した。レスポンス率はパーソナライズしない場合の2倍となった。

(続きは、「日本流通産業新聞」10月04日号で)

DMの自動送付について説明するビジョナリーホールディングスの宮森修仁シニアエキスパート

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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