新潟味のれん本舗/EC売上高が2桁増に/インスタグラムで新規顧客に期待

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新潟味のれん本舗のサイト画面

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 せんべいやおかきなどの通販を行う新潟味のれん本舗(本社新潟県、渡邊幸雄社長)の18年4—6月期(第1四半期)におけるEC売上高が2桁増と好調だ。4月度が同15%増、5月度が同20%増、6月度は30%増。
 一方で、ダイレクトメール(DM)を含めた売上高は、同2%減だった。配送料の値上げによる影響としている。今年2月に行った配送料の値上げに伴い、年に1〜2回購入する顧客からの注文が一時的に減少。しかし6月には月次売上高が前年同月比20%増で実績を超えたという。
 既存顧客に送った夏のダイレクトメール(DM)の表紙に、新潟在住の版画家のデザインを採用。既存顧客からの反応が良く、通常の5倍のレスポンスがあったという。
 今夏から、にいがた雪室ブランド事業協同組合(事務局新潟県)が手掛ける新潟ブランド「雪室珈琲」の販売を開始。過去にせんべいとのセット販売としてコーヒー豆を取り扱っていたが、今夏からアイスコーヒーを単品で販売したところ順調に受注を増やした。
 商品パッケージやDMのデザインが売り上げを左右するという。夏限定の「フルール」は、都内のデザイナーに依頼しているほか、「夏ひらり」という商品は、本社の3人のスタッフが制作している。
 EC限定のプロモーションにも力を注ぐ。おつまみせんべいの「もろこしあられ」などはネット注文で10%割引で購入できるようにしたり、「今日だけ送料無料」キャンペーンなどを週単位で展開する。既存顧客に対し、社内の業務効率の軽減を目的に、電話やFAX注文からウェブへの移行を促す。PC比率が6割だが、アクセスはスマホが5割に上昇している。
 4万5000人の会員に、週1回配信する「メルマガ」からの注文も増えている。今期に入りメルマガ経由の売上高は3倍に増えた。従来は新商品の案内が中心だったが、割引キャンペーンの内容を積極的に配信することで成果につなげている。
 5月には「インスタグラム」を開始。現在、同社のアンバサダーになってもらう人を募集している。インスタグラムに投稿している人に、スタッフが交渉することで、アンバサダーとして活動してもらう。アンバサダーには商品をプレゼントするなどの特典も検討する。将来的には、アンバサダーに商品開発に携わってもらうことも視野に入れる。20〜30人前後を予定している。

新潟味のれん本舗の実店舗

新潟味のれん本舗の実店舗

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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