ファンケル/売上計画1260億円/中計策定、海外進出基盤構築

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新たな中期経営計画を説明するダンけるの島田和幸社長執行役員CEO

新たな中期経営計画を説明するダンけるの島田和幸社長執行役員CEO

 ファンケル(本社神奈川県、島田和幸社長執行役員CEO)は3月23日、今年度からスタートした3カ年の中期経営計画(中計)を明らかにした。海外市場への進出や新規事業の育成など、将来の成長に向けた基盤構築を中心に掲げた。中計最終年度となる2021年3月期の数値目標は、連結売上高1260億円、営業利益は126億円。これまでに策定してきた中計目標はいずれも未達となっており、会見した島田社長は「数値目標は必達」と明言した。

■北米市場に再挑戦

 新中計は、成長軌道を維持することで収益力を向上させるとともに、海外事業の成長に向けた基盤固めの時期と位置付けた。さらに、ベンチャー精神と正義感に基づく新しい事業への挑戦を掲げている。
 主力ブランドの「ファンケル化粧品」は、国内の売上高が450億円に達し、単独ブランドとしての成長余地は狭まってきていると判断。新たなターゲット層を開拓するため、ターゲット別にブランド体系を構築し、多角化を図っていく。
 具体的にはプレミアムブランドと位置付ける「ファンケル・プレステージ」、コアブランドと位置付け直販チャネルで販売する「ザ・ファンケル」、手軽さを重視する層に卸ルートで展開する「ネオ・ファンケル」を構築する。
 「ファンケル化粧品」の海外展開は、すでに進出している中国、香港、台湾、シンガポールのほか、他のアジア地域3〜4カ国に進出する。アジアでの展開は直営店舗を中心に、現地の専用商品を積極的に発売する。
 米国ではファンケルブランドの拡大に再チャレンジする。18年度中に大手ECサイトに出店。ネット広告やSNSを活用したテストマーケティグを開始する。

■アテニアも準備

 「アテニア」は18年3月期、過去最高の売上高を更新する見通し。?一流ブランドの品質を3分の1価格で提供する?という原点に回帰。ウェブを活用した顧客とのコミュニケーションが影響する。

(続きは、「日本流通産業新聞」4月5日・12日合併号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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