JADMA/「規制強化を懸念」/阿部会長 まず悪質業者の排除を

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東京地区の新年賀詞交歓会であいさつする、JADMAの阿部嘉文会長(東京・大手町のホテルオークラで)

東京地区の新年賀詞交歓会であいさつする、JADMAの阿部嘉文会長(東京・大手町のホテルオークラで)

 公益社団法人日本通信販売協会(JADMA、事務局東京都、阿部嘉文会長)は1月12日、都内で東京地区の賀詞交歓会を開催した。あいさつした阿部会長は、通販業界を取り巻く規制強化の動きに懸念を表明。厳しすぎる規制は健全な事業者の活動を委縮させることにつながるとし、まず悪質業者の排除を優先すべきと注文を付けた。
 昨年の通販業界を振り返り阿部会長は、宅配便の値上げと割賦販売法の改正という、通販業界を揺るがした問題について触れた。
 宅配便の値上げについては、トラック業界の労働力不足や働き方改革といった社会現象が背景にあることに理解を示しつつも、運賃の値上げは「ほとんどの通販企業、中でも中小の通販事業者にとっては負担が大きく、大変厳しい状況だった」と振り返った。
 そして、社会問題が運賃値上げの背景にあることは「今後も継続的に発生する事案」だと予想。今後の抜本的な解決に向けて、通販業界と宅配便業界が問題解決に向けて話し合っていく場を設けていく考えを示した。
 割販法の改正については昨年、クレジットカード業界や監督官庁と協議し、JADMAとして一定の解決に向けて方向性を提示したことについて言及。しかし、「具体的な解決に至るには、さまざまな課題が残っている」と指摘した。そして、JADMA正会員の声を代弁して、「できる限り大きな負担のない形の決着に向けて取り組んでいく」考えを明らかにした。
 業界に対する規制強化への懸念を表明すると同時に、JADMAは自主規制団体でもあり、通販業界や会員社の発展に資するためにもJADMA会員は「自ら襟を正していかなければならない」と明言。
 通販事業者へのセミナーや啓発活動を通じて、JADMAマークを付けた通販事業者が信頼できる会社だということの認知促進を、「肝に銘じて取り組んでいく」ことを強調した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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