外壁塗装のドアツードア訪販を手掛けるオンテックス(本社大阪府、小笹公也会長)の17年4月期末の営業員数は、前年同月比で約50人の純増となった。10年から導入している「体験入社」制度が営業マンの定着率向上に着実に貢献しているという。16年後半から中途採用を本格化したことも、営業人員の増加に貢献した。人員の増加を足掛かりとして、同社としては3年以内に50支店体制の構築を目指す。
同社は17年4月に前年同月比5人増の83人の営業マンを新規採用、営業員数は370人となった。前年同月比で営業人員は約50人の純増。販売チャネルの大部分をドアツードア訪販が占める同社にとって、営業マン数の確保・拡大は最重要課題といえる。
離職率が極めて高い業界の中で、同社が営業マンの増員に成功している背景には、3~4割にとどまる離職率の低さがある。2010年ごろから行っている「体験入社」が離職率引き下げに貢献しているという。体験入社の導入前は、新入社員の6~7割が離職していた。
体験入社は2日間に渡って行われる。内定を受けた応募者は、1日目に社内で座学を行い、2日目は営業マンに同行したり、施工現場に立ち会ったりする。「こんなはずではなかった」という入社後のミスマッチをなくすことが狙いだ。体験入社後に、応募者の約3割が内定を辞退するという。
体験入社を行うことにより、採用計画が順調に進むようになったという。「最終的な採用人数の目標に、体験入社時の内定辞退者は含めない。入社してから辞めてしまうより、追加募集のしやすさ等で手間がかからない」(山本人事部長)と言う。
(続きは、「日本流通産業新聞」7月20日号で)
オンテックス/「体験入社」で定着率向上/採用方針を転換、離職防止も奏功
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