住宅リフォーム業界/ネット活用さらに加速/アマゾンに次いでヤフーも参入

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リフォーム業界のネット活用

リフォーム業界のネット活用

住宅リフォーム業界でネット活用の動きが活発化している。ヤフーは7月中旬から、「ヤフーショッピング」内でリフォームを含む役務の取り扱いを開始。アマゾンリフォームは1周年を迎えた。ホームプロなどが展開するマッチングサービスは既に浸透しているが、グリーなどが運営するリフォーム販売サイトが近年伸びを見せている。ウェブ集客に成功した工務店が、フランチャイズ展開を開始するケースも出てきている。リフォーム業界のネット活用はさらに加速と多様化が予想される。


■マッチングサイトが定着

 ネットを使ったリフォーム事業として、最も利用者が多く、定着しているのがマッチングサービスだ。多くのマッチングサイトでは、顧客が地域や予算を指定すると、マッチング会社が提携する工務店を複数紹介、ユーザーが見積もりを比較できるようにしている。
 マッチングサービスで業界1位のホームプロ(本社東京都、篠﨑新悟社長)は01年からサービスを開始。16年3月期のサイト内成約金額は、前年同期比27.3%増の227億円。成約件数は同14.0%増の1万1743件だった。
 現在、「リフォーム」と検索すると同社のサイトが一番上に表示される。サービス歴の長さと、広告の積極的な出稿が知名度の高さにつながり、サイト訪問者数を増やしている。
 また同社は全国1007社の工務店と提携しているが、工務店に対して非常に厳しい審査を行っている。提携前に、既存顧客の顧客満足度を聞きとるほか、財務審査も定期的に行っている。クレームの発生しやすい業界で、トラブルの未然防止に取り組んでいる。
 オウチーノ(本社東京都、井端純一社長)の「リフォームオウチーノ」や、ネクストの「HOME,S」のように、賃貸情報サイトがサービスの一つとしてリフォーム事業を行う工務店とのマッチングサービスを提供するケースも多い。
 グリーも昨年11月に子会社リミア(本社東京都、浅沼達平社長)を設立。4月からマッチングサービスを開始した。リミアのマッチングサイトはメディア機能も備えており、提携する工務店が、顧客向けにノウハウやインテリアに関する記事を掲載できる。同機能が好評で、今では月間100万人のユーザーがサイトを訪問しているという。
 提携する工務店を増やすため、同社は説明会を毎月開催している。毎回90社ほどの工務店が説明会に参加しており、工務店のネット集客に対する関心は高いという。


■モールには課題多く

 アマゾンは、モール型のサービスを提供している。ヤフーも今年7月からモール型サービスの提供を開始する。顧客はモールに出店した工務店や販売会社の販売ページを訪問、比較した上で購入を決める。
 アマゾンがリフォーム事業を開始したのは昨年6月30日。現在8社が出店している。
 リフォーム商材の定額表示が同社の特徴。「定額での販売は大きな決断だったが、アマゾンにとって定額は譲れない点だった」(臼山純幸・大和ハウスリフォーム東京本社事業企画部次長)と話す。それでも出店するのは「新築は頭打ちで、当社のリフォームはOBのお客さまがメーン」(同)という現状があるからだ。「リフォームのネット販売が一般的になる将来に備えるための先行投資」(同)という意味合いがあるという。


(続きは、「日本流通産業新聞」7月7日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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