【百貨店 通販ECのお歳暮商戦】「ご褒美ニーズ」がキーワード/松屋は「ご自宅配送」の商品数を64%増に(2024年11月14日号)

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大丸松坂屋百貨店のカタログ「GOHOUBI」で期間限定定期便を初企画 選べる定期コースの一例

大丸松坂屋百貨店のカタログ「GOHOUBI」で期間限定定期便を初企画 選べる定期コースの一例

 お歳暮商戦が始まった。百貨店のお歳暮商戦においては、自分に向けた「ご褒美ニーズ」を意識した販促の取り組みが活発化しているようだ。松屋では、「自分用」ニーズの高まりを受け、「ご自宅配送限定ギフト」の品ぞろえを強化。商品数を前年比64%増にした。大丸松坂屋百貨店(本社東京都)では、自分へのご褒美ニーズを意識したカタログ「GOHOUBI(ごほうび)」を22年から展開、年々成長が続いているという。特にECからの購入が多いとしている。百貨店の通販・ECにおけるお歳暮商戦は、多様化するニーズに対応するべく進化を遂げているようだ。

 今年のお歳暮商戦も、前年比で増収を見込む百貨店が多いようだ。背景には、各社においてECの施策を強化していることや、EC利用者が増加していることがある。
 高島屋では、お歳暮商戦のECの売り上げ目標として、前期比2%増を掲げている。
 「ECならではの強みとしては、商品ラインアップの豊富さがある。ユニークで特色のある商品も幅広く取りそろえている。品ぞろえの強化には、戦略的に取り組んでいる」(企画宣伝部・企画宣伝部担当次長・手島将隆氏)と言う。
 同社のお歳暮ECでは、期間中最大4200点の商品を取りそろえるのだそうだ。今回のお歳暮商戦では新たに、「石川の魅力あふれる美味」というテーマでの特集も行うという。


■1200点送料無料

 高島屋では、カタログギフト企画「ローズギフト」にて、日本全国送料無料などの”お得な好適品”を特集するという。1200点の商品を取りそろえるとしている。
 昨今は物価高を意識する人が増えており、外食控えの傾向も強まっているという。そんな中、自宅で”手軽に味わえるプチ贅沢(ぜいたく)”や、”ごちそう時間が楽しめるグルメ”を取り扱うとしている。


■前年比8%増へ

 大丸松坂屋百貨店は、ECの売り上げ目標として、前年比8%増を目指すという。
 同社の「夏の贈り物(お中元)」の期間においては、全体の売り上げが前年比で微減となったが、自社サイト「大丸松坂屋オンラインストア」の売り上げは微増で着地したという。
 「大丸松坂屋オンラインストア」のお歳暮商戦の掲載商品数は約3000点。オンラインストア注文の送料は、全国一律税込495円にしているという。

(続きは、「日本流通産業新聞」11月14日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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