【中堅NB企業】 スキンケアの販促に創意工夫/付加価値と特別感の演出で訴求(2024年6月20日号)

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 スキンケア化粧品を販売する中堅ネットワークビジネス(NB)企業が、既存製品からのブランドチェンジを図るためにさまざまな戦略を打ち出している。ペレ・グレイスでは、エステサロン向けの「スペシャルケア」のカテゴリーに焦点を当て、美容に関心の高い顧客層を対象にした戦略を始めたほか、ニナファームジャポンもサプリメントの購入のみに留まる既存会員への販促を強化することで、顧客単価の引き上げを狙う。美・Styleや東京トルマリンなどのように、スキンケアの正しい知識を身に付けるためのトレーニングで、独自の資格制度を構築して成果につなげようとする試みも出てきた。

■「スペシャルケア」に焦点当て接点

 スキンケア「マヒナ」を展開するペレ・グレイス(本社東京都)は、美容に関心の高い顧客を対象に、エステサロン向けの「スペシャルケア」に焦点を当てた戦略を行う。その戦略で重要なアイテムとなるのが23年10月に発売した美容マスク「MAHINA PREMIUM DOUBLE CURRENT MASK(マヒナ プレミアム・ダブル・カレント・マスク)」だ。
 この美容マスクは、回路がプリントされた不織布に微弱電流を流し、イオン導入やマイクロカレントを可能にする。フェイシャルケアのほか、保湿やシワの改善、リフトアップ、ひきしめ、ターンオーバーの促進などさまざまな効果が期待できるという。マスクに含まれる美容成分には、プロテオグリカンのほか、女神菌生産物質、紅麹菌黒米発酵エキス、酢酸菌LPSを加えた。サプリメント「スキンエリクサー」にも配合している「女神菌生産物質」を配合することで、説明の際に一貫性を持たせている。
 今年から、美容マスクを全国19店舗で会員が運営するサロン「オハナサロン」において、1回1500円で体験できるプランを始めた。「オハナサロン」はハワイをイメージした内装の店舗が多く、「特別感を味わえる空間でスペシャルケアを体験する特別感を演出している」(同社)。この特別感のある空間で体験時間帯を活用し、ペレ・グレイスについて説明している。
 マスクを体験する前の化粧落としには、スキンケア「マヒナ」のほか、洗顔などもすべてペレ・グレイス製品を使う。こうしたマスクやスキンケアの貸し出しは、ペレ・グレイスが全て無償で行っている。
 サロンでは、自宅できるスペシャルケアをレクチャーし、見込み客の開拓につなげる。「基礎化粧品を使うデイリーケア市場はブランドチェンジが難しいが、美容に感度の高い人については、スペシャルケアのニーズが高く、サロンという拠点を通じて、製品力と人間力で訴求している」(同社)と話す。
 7月1日からは、ハワイ島の一次産業の支援につなげるドネーション商品として、ハワイでさまざまな認証マークを受けている「ママキ茶」に「女神菌生産物質」を加えた「PELES HERING MAMAKI TEA(ペレズ・ヒーリング・ママキ・ティー)」のサロンでの取り扱いを始める。マスクで体験している間に、「ママキティー」の提供も行うことで話のきっかけにする。
 一方で、「スペシャルケア」に関心がない層に対しては、低刺激性ソープ「PELE’S SOAP『AOLANI(アオラニ)』」を提案。正しい洗顔方法の提案から関心を引き寄せるという。創業から続く体験会「手洗い会」を通じて普及に努めている。


■地下アイドル社員がスキンケア訴求

 N・Dプラセンタのサプリメントや化粧品などを展開するEアファン(本社愛知県)は、サプリメントに配合している

(続きは、「日本流通産業新聞」6月20日号で)

ペレ・グレイスが23年10月に実施した「新製品発表会LIVE」でリーダーの宮坂由見さんがプレゼンテーションする様子

ペレ・グレイスが23年10月に実施した「新製品発表会LIVE」でリーダーの宮坂由見さんがプレゼンテーションする様子

Eアファン 地下アイドルの石澤さん(写真右)

Eアファン 地下アイドルの石澤さん(写真右)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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