GMOメイクショップ/高齢者がAIで買い物/自治体と対話型コマースの実証実験(2023年10月19日号)

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む
連携締結式に参加した坂出市の有福哲二市長(右から2人目)とGMOメイクショップの向畑憲良CEO(同3人目)

連携締結式に参加した坂出市の有福哲二市長(右から2人目)とGMOメイクショップの向畑憲良CEO(同3人目)

 GMOメイクショップ(本社東京都、向畑憲良CEO)は11月1日、「生成AIによる対話型コマース」を利用した高齢者の買い物支援策の実証実験を開始する。ケーブルテレビや通信事業を展開するKBNや香川・坂出市、坂出商工会議所と連携し、高齢化率の高い坂出市王越町で実験する。生成AIを活用した対話型コマースの実証実験を自治体と連携して行うのは、国内初の取り組みとなる。
 10月5日、4団体による連携協定の締結を行い、11月1日から実証実験を開始する。24年以降のサービス提供を目指して取り組んでいく考えを示した。
 今回の取り組みでは、王越町の高齢者世帯を対象に、11月から約3カ月間、GPT―4を利用した音声対話形式のオンラインショッピングシステムの実証実験を実施する。タブレット端末に話しかけるだけでAIがお薦めの商品を提示し、日々の生活に必要な食材などを注文できる。注文情報は専用ECサイトと連動し、高齢者の自宅へ商品が届く。
 坂出市の有福哲二市長は、「今回の実証実験の成果を今後の高齢者の在宅生活を支える環境づくり施策に生かしたい」とコメントしている。
 GMOメイクショップの向畑憲良CEOは、「実験の対象となる王越町は私の地元でもあり、実際に私の母が食料品や日用品の買い物に苦労する様子も目の当たりにしてきた。過疎化、高齢化による買い物弱者の問題は王越町に限ったことではなく、全国的に深刻化しているが、まずは王越町での実験をもとに、他の地域の方々にもご利用いただけるサービスとしての提供を目指す」と話した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ