阪急百貨店・阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オーリテイリングは、23年3月期の連結決算における百貨店EC事業の売上高が、前期比2.9%減の84億2400万円となったと明らかにした。リアル回帰で、店頭来店者数は回復したが、EC売上高は前年割れになったという。
エイチ・ツー・オーリテイリングのEC売上高については、21年3月期と22年3月期の過去2年間、コロナ禍による店舗休業や外出自粛の影響もあり、大きく伸長したとしている。
23年3月期は、実店舗への来店客が回復し、ECが苦戦したという。
今後のEC事業について、同社では店頭と連動したOMO施策の強化を図るとしている。来店しなくても店頭商品を購入できるサービス「リモオーダー」を含め、顧客の利便性向上に取り組むという。
ECでは、店頭と連動したMDを実施していく。ページ制作にも注力し、「店に行きたくなる訴求」を重点的に実施していくという。顧客にとって使いやすく、ストレスのないサイトになるよう、UIの改善を図る方針だ。
「リモオーダー決済の促進」などによって、ECでは販売していない商品でも、顧客がオンラインを通して購入できる環境を実現していくとしている。
エイチ・ツー・オーリテイリング 23年3月期/ECは2.9%減の84億円/リアル回帰が影響
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