楽天グループ(楽天)の23年1―3月期(第1四半期)における国内EC流通総額は、前年同期比12.2%増の1兆4150億円だった。三木谷浩史社長は、「日本のEC市場は今後、2倍以上の規模になる可能性が高い。楽天グループは30年までに10兆円の年間流通総額を実現する」と語る。
「楽天市場」はコロナ禍が収束に向かっても業績が堅調に推移している。20年第1四半期と比較した23年第1四半期の購入者数は29.1%増、購入単価は16.6%増となっている。
「楽天市場」とその他ECサービスとのクロスユース(併用)率も伸びている。
各サービスとのクロスユース率は、「楽天トラベル」が前年同期比35.6%増、「楽天イーベイツ」が同55.2%増、「Rakuten Fashion(楽天ファッション)」が同6.3%増、「楽天GORA」が同5.8%増となった。
「楽天市場」と「楽天モバイル」の相乗効果も出ている。「楽天モバイル」ユーザーは、非ユーザーと比較して直近1年間の平均購買額が3万8541円高くなっている。
「Rakuten Fashion」「楽天ラクマ」「楽天西友ネットスーパー」「物流事業」など、国内EC成長投資ビジネスの売上高は同11.2%増の261億3600万円になった。
物流事業の23年3月時点における契約店舗数は、前年同月比42.7%増の6500店舗超に拡大している。出荷件数のCAGR(年平均成長率)は19年第1四半期と比較して27.5%増となった。
楽天グループ 23年1―3月期/国内EC流通1.4兆円/三木谷社長「EC市場は2倍になる」(2023年5月18日号)
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