【EC注目株】第76回<ユーグレナ>/ミドリムシ生かした食品や化粧品で着実に商圏拡大

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”中長期には1830円メドも「果報は寝て待て」が肝要”
 ミドリムシ(微細藻類、学名:ユーグレナ)を生かした、機能性の期待できる食品や化粧品で着実にその商圏を拡大しているユーグレナ(2931)の設立は、創業者社長である出雲充氏が東大(農学部)在学中にバングラデシュで目の当たりにした実体験に起因している。貧困社会が抱える栄養問題の現実を肌身に痛感した。それが彼の地に止まらないことも知った。卒業後一時大手銀行に身を置いたが、日増しに原体験に基づく「世界の食料問題を解決したい」という思いが募っていった。
 バングラデシュから帰国後、出雲氏は現在同社の取締役である鈴木健吾氏を介し「ミドリムシ」の存在を知った。栄養価が極めて高いワカメやコンブなどと同じ藻の一種で、CO2の吸収性も高く「食料問題」「エネルギー問題」「地球温暖化問題」に多大な可能性を秘めていることはすでに広く知られていた。しかし同時に難問が横たわっていた。屋外での大量培養に成功例が全くなかったからだ。この時点で出雲氏が一歩でも引いていたら、今日のユーグレナは存在しなかったかもしれない。

(続きは、「日本ネット経済新聞」1月12月号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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