Socket(ソケット、本社東京都、安藤祐輔社長)は9月、スマホ向け接客プラットフォーム「フリップデスク」のサービス開始2周年を記念したイベントを開催した。イベントではEC業界で著名なマーケッター3人によるパネルディスカッションを実施。アクティブの藤原尚也CEOやディノス・セシールの石川森生CECO、メガネスーパーのデジタル・コマースグループ川添隆GMが登壇し、フリップデスクの活用事例やEC業界におけるデジタルマーケティングのトレンドを解説した。パネルディスカッションの内容を一部紹介する。
ーーー藤原さんが前職のガシー・レンカー・ジャパンでニキビケア化粧品「PROACTIV(プロアクティブ)」を手掛けてきたときの取り組みを教えてください。
藤原 前職では動画活用に注力していました。当時は動画を3本配信していました。バズる(ネットで拡散される)動画ではなく、売り上げにつなげるための動画を作ったのがポイントでした。
具体的には「ティーン(10代)向け動画」「大人向け動画」「ニキビのメカニズムを解説する動画」の3本を制作しました。コスパが最も良かったのは、「ニキビのメカニズムを解説する動画」です。この動画は、「ホワイトボードアニメーション」という手法で制作しました。
米国では有名な動画手法で、米国のガシー・レンカーでも高い効果を発揮していたのです。米国で成功した動画を日本語バージョンに作り直したのです。すごくシンプルに作られているのですが、ついつい見続けてしまう効果があり、フェイスブックやツイッターなどSNSに動画広告として配信し、コンバージョンにつながりやすい動画でした。
3本の動画はオウンドメディアである「ニキペディア」という情報サイトなどで配信しました。フリップデスクを活用して、最適な場所やタイミングにポップアップで動画を表示。サイトのコンテンツを見ながら、動画も同時に閲覧できるようにしました。
フリップデスクは無料モニターの募集にも活用しました。ポップを表示した人の約35%がクリックし、無料モニターに応募してくれる人は約2%でした。そのときに応募してくれなくてもリターゲティング広告などで追い掛けるとさらに3%が応募してくれます。モニターに外れた人にメールで商品購入を促すと、5%くらいがコンバージョンしていました。SEOに強いオウンドメディアで集客し、コンバージョンにつなげる際にフリップデスクなどを効果的に使っていました。
(続きは、「日本ネット経済新聞」10月20日号で)
【EC売り方研究所】著名マーケッターによるパネルディスカッション/「ウェブ接客」「動画活用」の最新事例紹介
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