【IRCEレポート 米国EC最前線 下】ヒントとなるEC先進事例多数

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展示会場のようす

展示会場のようす

 6月7~10日、米国・シカゴで開催された世界最大規模のEコマースイベント「IRCE」の内容を、いつも.(本社東京都、坂本守社長)の事業推進部 部長兼グローバルEC戦略担当の立川哲夫氏がレポートする。今回は「IRCE」で分かった米国のオムニチャネル(オムニ)や、独自モデルで成長している企業の事例を解説。EC事業者をサポートする注目ソリューションについても紹介する。


 米国では店舗やブランドを持つ企業にとって、オムニは普通の取り組みとなっていることが印象的でした。オムニ事例として有名な米・小売り大手のターゲットの幹部はセミナーで「いきなり理想のオムニ化を目指してもうまく行かないことが多く、〝手順〟を追って進めていくべき」と話していました。
 その手順とは(1)ネットで注文した商品を在庫のある店舗で受け取れるようにする(店頭在庫の活用と店舗スタッフの慣れ)(2)ネットで注文した商品を店舗や物流センターからスピーディーに届ける(お客さまの指定時間に確実に届ける仕組みを作る)(3)ネットで注文した商品をどこでも好きな場所・都合の良い時間で受け取れるようにする(全店の仕組み、店舗の一体化)ーーです。
 この手順を踏むことにより、EC売上高を伸ばしながら、ネット注文の15%が店舗受け取りとなり、店舗への送客も拡大できたそうです。こうすることにより、ネットと店舗の相乗効果を発揮できるようになったといいます。
 日本の流通企業もオムニを「普通の取り組み」として進めていかなければ、オムニを推進するライバル企業に20~40代の顧客を奪われてしまうリスクが高まると思います。
 オムニに取り組むことにより、店舗在庫の削減や業務の最適化も進む効果があるといいます。企業の資産が有効活用できることにより、経営の効率化にも役立つことも説明されていました。

(続きは、「日本ネット経済新聞」6月23日号で)

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記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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