生成AIの活用が一般的に広がってきており、アマゾンも積極的な取り組みを行っています。24年だけでも、生成AI企業への多額の投資を行っています。出品者向けや消費者向けの新たな生成AIツールの発表もありました。今回は、アマゾンの、生成AIにおける最近の取り組みや、今後の動向などについて解説します。
■独自の生成AIツール
24年11月、アマゾンが米国の生成AI企業である「アンソロピック」に40億ドルの追加投資をしたという発表がありました。23年9月からの生成AI関連の投資額は、累計で80億ドルとなり、日本円でいうと1兆円を超えています。アンソロピックは、ChatGPTを運営する「オープンAI」のライバルともいわれており、アマゾンが生成AIに注力していることが分かります。
マイクロソフトは、オープンAIに累計で130億ドル以上の投資をしています。今後も、アマゾンは生成AIへの投資額を増やし、競争力を高めていくと考えています。
アマゾン独自の生成AIツールが、消費者向けと出品者向けの両方で、続々と発表されています。
米アマゾンでは24年9月、出品者向けの生成AIツール「アメリア」を発表しました。セラーセントラル上でのチャット形式のやり取りで、在庫管理や売り上げ分析、広告運用などをサポートしてくれます。「アメリア」は、アマゾン上の自社の売り上げデータなどもすべて把握しているため、出品者の幅広い質問に対し、より洗練された内容でスピーディーに回答してくれます。
まだベータ版での提供ではありますが、今年中には日本への導入もあるかもしれません。
消費者向けには、
(続きは、「日本ネット経済新聞」1月23日号で)
<著者プロフィール>
比良益章(ひら・ますあき)
2006年楽天入社、ECコンサルタント、マーケティング担当などを経験。2009年アマゾンジャパン入社、新規開拓営業、コンサルタント業務に従事し、5期連続でトップ成績を獲得。2010年アグザルファ設立、代表取締役に就任し、Amazon専門のコンサルティングを展開。
【気になる動向を徹底分析! AMAZONレポート】第19回 独自の生成AIツールに注力するアマゾン(2025年1月23日号)
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