楽天は2月に楽天市場の検索連動広告の定額制メニューを廃止し、クリック課金制に一本化する。出店者への影響と求められる対策を探った。
表示結果の精度が向上
楽天市場のキーワード検索に連動した広告は従来、定額で2週間掲載する「サーチワード広告」と、クリック課金型の「CPC広告」があった。
楽天は検索結果のアルゴリズムやロジックを改善するため、「CPC広告」の提供を昨年10月にいったん休止した。検索結果の質を向上させた上で2月1日に再開する。
「CPC広告」の再開に伴い、「サーチワード広告」は2月で終了する方針だ。
楽天市場内の検索連動型広告のメニューを変更する理由について同社広報は、「楽天市場はユーザーにとって探しやすい検索を目指している。CPC広告やサーチワード検索などを部分的に考えているというより、楽天市場の検索システム自体の改善の一環として取り組んでいる」と説明している。
効果測定ツールが有効
「CPC広告」を運用する場合、キーワードごとの流入数やコンバージョン率(CVR)を分析し、費用対効果が最も高いキーワードを見つけることが成功のポイントだ。
まず、キーワードを指定せず「CPC広告」を出稿し、費用対効果の高いキーワードに絞り込んでいくことが有効だろう。
サーチワード広告にリンクしている商品ページについて、キーワードごとの「アクセス数」「カゴ入れ数」「購入数」「販売個数」などを分析。CVRが高いキーワードは出稿単価を上げて露出を増やし、CVRが低いキーワードは表示させないように設定していく。
ただ、費用対効果の高いキーワードを見つけ出すには、アクセスごとの流入キーワードを手作業で調べる必要がある。月間アクセス数が数千件に上るような店舗が自力で行うには手間がかかり過ぎる。
本格的に「CPC広告」の運用を検討する店舗は、楽天市場の広告の運用代行を手掛ける企業が提供している広告効果測定ツールを利用することも有効だろう。
(続きは日本ネット経済新聞 1月21日号で)
【EC売り方研究所】〈楽天市場の検索連動広告〉/クリック課金制に一本化効果測定が一層重要に
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