【ＥＣコンサルタントによる「勝手にＥＣサイト分析」】□□３５３　ジャパンＥコマースコンサルタント協会　宮松利博特別講師・参事〈「ＳＴＴＡ」〉／斬新な商品も「伝え方」に落とし穴（2022年10月27日号）

　「まったく、ズブ濡れだよ！」雨の日の訪問先でズブ濡れの傘をハンカチで拭いたら、今度はハンカチがズブ濡れ。仕方なくハンカチをポケットに入れて商談に臨んでいるうちに、パンツがズブ濡れ。そんな悲しきループを断ち切ってくれる未来グッズがコチラ、超速乾・超吸水スポンジタオル「ＳＴＴＡ（スッタ）」です。
　サッと拭いて絞るだけ。今まではスティックタイプだけでしたが、タオルタイプも発売され日々進化している注目のアイテムです。ただ、サイトに少し課題が残ります、明日は我が身、ワンポイントになりますがご自身のサイトも同じ轍（てつ）を踏まれていないか、ぜひ最後までお読みいただき、ご確認下さい。問題は、よくできたこのファーストビューにあります。
　「これは何？」と一瞬で興味をひく斬新かつ美しいフォルムの商品写真です。「タオル？」「どう使うの？」と訪問者の「これは何？」という疑問は、ますます増幅され、知らず知らずにスマホ画面をスクロールしてゆくのですが、なかなか「これは何？」が解決しません。結局「いったいコレは何だったのか？」でサイトを離脱してしまう確率９５％以上レベルです。
　つまり、ビジュアルで来訪者の心をつかんだのに、その後の「機能性」の説明は文字（ロジカル）だらけという点が課題です。ビジュアルの真逆がロジカルであるとするなら、ロジカルはビジュアルの約１５０倍の脳の処理速度を必要とします。

（続きは、「日本ネット経済新聞」１０月２７日号で）

〈筆者プロフィール〉
みやまつ・としひろ
　元ライザップ取締役。大手ＥＣコンテストで１２部門受賞後、３年で年商２０億円に。上場と同時に保有株を売却し、ＥＣコンサルティング会社を立ちあげ、業界トップのクライアントを多数抱える。日本イーコマース学会専務理事。