【EC注目株】第44回アサヒグループホールディングス /01年に開設し現在は高付加価値商品中心に展開/上方修正の勢いを押し目のいまがチャンス

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千葉氏

千葉氏

 アサヒグループホールディングス(2502)傘下のアサヒビールが運営するネット通販サイト「アサヒショップ」が開設されたのは2001年。当初は関連会社が運営していたが、07年から同社が本格運用に乗り出した。通販サイトを担うデジタルマーケティング部の横沢太一部長は、「ネット時代到来に背中を押され販売チャネルの一環として生まれ、現在では販売店でのお取り扱い間口が少ない商品やオリジナルの付加価値セット商品を主力に展開している」と語る。
 アサヒショップが取り扱う商品は、ベルギー産ビールと「ウィスキー・ブランデー・焼酎・ワイン」等酒類。ビールではベルギーのビールのみを扱う理由を横沢部長は、「一部のお客さまから根強いご要望のある商品です。ですがまだ販売の機会が少ないのが現状。そうした事情への対応策」とする。
 サイト立ち上げから十余年。「今後も顧客ニーズをつかみ、こだわり商品や高付加価値商品を中心に品ぞろえを強化していく方針。それが既存の販売チャネルの補完にもつながると認識している」としている。
 今年3月13日、顧客ニーズ・ウォンツをつかみマーケティングに活用していく目的で、ホームページ上に「アサヒファンコミュニティ」が開設された。消費者とアサヒビールのパイプを太くすることを目的とした会員制で、二つのコミュニティールームがある。
 一つはイベントルーム。会員は商品のモニターとなりレポートの投稿を介し、ファンイベントに参加。例えば「アサヒビールで乾杯! 春のフォトイベント開催」といったイベントでは、会員から花見での酒宴の写真が一言コメントとともに送られてくる。目にした会員は「ああいう花見をやってみるか」といったふうに、自らも楽しんでみたい飲用シーンを共有する。
 もう一つはトークルーム。酒に関するさまざまなテーマに会員同士が発言・交流する場。例えば「超簡単おすすめおつまみ大募集!」といったテーマ。酒通は心が広い。〈鶏肉を平らにし、塩胡椒・豆板醤をすり込んで焼くだけ〉といった簡単な逸品情報が寄せられ、会員同士の意見交換も行われる。横沢部長は「反響は想像以上。『アサヒショップ』での品ぞろえやセット商品の開発などに活用していきたい」とし「ぜひ会員に」とプロパガンダも怠りない。
 さて、そんなアサヒグループホールディングスを株式投資の対象とする場合の姿勢だが、上方修正の勢いを押し目のいま買いたい。地相場は、4000円台に居所を移したとみる。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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