【EC向けサービス事例】第59回 多店舗在庫管理システム「sellco」/ 導入サイト「パジャマ屋」/機会損失の削減に活用

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8月に刷新する「パジャマ屋」の独自サイト

8月に刷新する「パジャマ屋」の独自サイト

パジャマのECサイト運営を手掛けるフレックス(本社神奈川県、熊坂雅之社長)は、ギフトを中心に売り上げを伸ばしている。15年6月期の売上高は前期比約15%増の2億円で、約40%がギフト関連の売り上げとなっている。
 ギフト向け商品の繁忙期では、注文が集中する店舗で在庫切れの発生を想定し、機会損失の防止を目的に15年4月にワンプルーフの在庫連動システム「sellco(セルコ)」を導入した。複数サイトの在庫情報を連携させ、在庫数の振り分けを自動化している。
 ECでは、独自開発した素材を使う高級パジャマを販売している。価格が1万円以上のものが中心で、ギフト向けに布袋を使った独自のラッピングやメッセージカードを用意する。
 パジャマやベビー服を販売するネットショップのほか、「アマゾン」や「楽天市場」などで合計6店舗を運営している。09年ごろは、複数店舗間の在庫管理を、別のシステムで運用していた。
 以前のシステムは処理の関係から一つの専用端末しか在庫管理作業ができなかったため、「セルコ」を導入した。「クラウドでシステムを利用でき、各自の端末で在庫管理ができるようになった」(熊坂社長)と話す。複数の人が在庫管理業務を手掛け、在庫更新に関する作業負担が半減したとしている。
 「在庫管理システムがなかったころと比べ、作業の負担は約10分の1になったと感じている」(同)とも話した。
 在庫数の誤差が生じた際の対応も評価している。「セルコ」は標準機能で時系列に沿って注文や処理内容を確認できるため、「誤差が生じた際、当日中にバグを修正できた」(同)としている。
 フレックスは「敬老の日」といった需要の高まる時期に合わせたギフトへの対応を強化しており、8月にはギフト向けを主眼に独自サイトのデザイン刷新も行う予定。「セルコ」の機能を生かし、今後はギフトセットなどの取り扱いで、セット商品を対象にした在庫数の更新機能も活用していく考えだ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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