こんにちは。EC・通販コンサルタントの山口です。今回も化粧品・健康食品業界のダイレクトマーケティングに役立つ情報をお届けします。
本日も引き続き、人が何かを購入するときの「きっかけ」「決め手」になるような心理的な仕掛け(=心理トリガー)をご紹介します。化粧品・健康食品の販売に役立つテクニックや、間違いやすい考え方を、具体例を交えて紹介していきます。
(5)ランキングを作ってみる
「みんなが持っているから、良いもの」「みんなと同じものだから、安心」、その製品の良さと、みんなが持っているかどうかという点に相関関係はなく、全く根拠はありません。
にもかかわらず、このように感じてしまうことがあります。それを心理学では、「バンドワゴン効果」と呼びます。行列が並ぶラーメン屋を見ると、「絶対においしいに違いない!」と自分も並びたくなってしまいます。
一方、店の中をのぞいてもお客さんが全然いないと、たまたまその時間帯にお客さまがいないだけかもしれず、実はとてもおいしいのにもかかわらず、利用を避けてしまいます。これもバンドワゴン効果の一つです。
この心理トリガーは、消費者の購買行動に大きな影響を与えます。「みんなが買っているから」という理由に基づく安心感は、売り上げにつなげることができるのです。
これを利用したのが、「売り上げランキング」です。「一番売れている商品だから一番良いもののはず」、そう安心して買ってしまう人が、非常に多いのです。
しかし、化粧品・健康食品のECサイトを見てみると、意外にも売り上げランキングを作っていないメーカーが多い印象です。ランキングがトップページにあると、訪問したお客さんは必ず注目します。
「なるほど、これが一番売れているのか」と、ひと目で分かるのがポイントで、逆にランキングがないと「結局何が一番いいの?」と、そのまま別のサイトに離脱してしまう可能性すらあります。
(続きは、「日本ネット経済新聞」12月9日号で)
〈プロフィール〉
山口 尚大(やまぐち・たかひろ)
EC・通販コンサルタント。クリームチームマーケティング合同会社代表兼CEO。2006年より化粧品、健食業界に特化したダイレクトマーケティング支援を行い、150社250ブランドを超えるクライアントの売り上げアップを実現。豊富な経験とノウハウをもとに最新のアウトプットを提供している。
【化粧品・健康食品業界のためのダイレクトマーケティング 成功と失敗の法則】 〈21〉今日から使える心理トリガーを使ったテクニック(3)(2021年12月9日号)
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