【売り上げアップしました】食の達人 森源商店/商品を絞ったプロモーション

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食品卸の森源商店(本社大阪府、水谷昱社長)は08年から海産物のECサイトを運営している。15年3月期の売上高は、前期比約2倍の2億6000万円だった。モール内広告を使った集客と、品目を限定した商品のプロモーションが奏功した。
 運営するECショップの名称は「食の達人 森源商店」。「DeNAショッピング」を中心に現在5店舗をモールに出店している。商品は大阪の卸市場から仕入れた生鮮品で、カニが人気商品となっている。
 前期は「楽天市場」のショップの売り上げが急増した。繁忙期にあたる昨年11~12月には売り上げが前期の約3倍を上回る1億3500万円に達し、主力店舗の「DeNAショッピング」の売り上げを超えた。
 競合となる海産物商品の利用が少なかったモール内広告を積極的に利用したほか、カニと味付け用ポーションの2商品を中心にした商品プロモーションが好評だったという。
 プロモーションには、ECコンサルのオルセル(本社東京都、齋藤竹紘社長)が協力した。専門のフードコーディネーターが商品写真を撮影した商品ページを制作した。
 外注でページ制作を行ったのは初めて。プロモーションを行った品目から顧客が流入した。12月には在庫数や受注対応との兼ね合いから、一時受け付けを停止するまで注文が集中したという。
 今期は、年末以外の閑散期での売り上げ確保を目指し、プロモーションの強化を図る。スマートフォンページの制作もオルセルと進めている。顧客の導線増加やECの利便性向上を通して、主力商品以外の商品ページにも顧客を回遊させていく考え。
 今年はカニの値上がりが予想されるが、繁忙期前の10~11月にかけ、他社と比べて安価なカニのセット商品の展開を検討している。セット商品でECの認知拡大を図り、11月以降で主力商品にしているカニの販促につなげる考えだ。
 セット商品の展開は、「(カニの値上げという)状況が不透明な中でこそ生きる」(EC販売部、水谷和弥氏)としている。
 9月には独自サイトの開設も予定している。店舗名の「森源商店」とカニなどの商品名がセットで検索されている点に注目した。サイト開設を通し、ネット検索から流入する顧客との接点拡大を図る。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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