アマゾンでは、顧客満足度を最優先する考えの下、さまざまな取り組みを行っています。
最近では顧客満足度の向上のため、出品者に協力を求めつつ、アマゾンが新たな施策を導入することが増えてきました。
今回は、アマゾンが出品者に協力を求めた、最新の事例を三つご紹介します。
■出品者に協力を求めた施策
一つ目の事例としては、4月1日に、出品者出荷の際に満たすべき新たな指標として、「追跡可能率」を導入したことが挙げられます。
この施策では、注文の合計金額が税込2000円以上の注文に対して、「お問い合わせ伝票番号」の入力が必須となりました。購入者が荷物を追跡できるようにするための施策です。
出品者にはもちろん、伝票番号を入力する手間が発生します。もっというと、配送方法を追跡可能なものに切り替えなければならない場合、配送コストが増える懸念もあります。
二つ目としては、「マケプレプライム」の要件を変更したことが挙げられます。「マケプレプライム」では、出品者出荷でも一定の条件を満たせば、アマゾン出荷と同じ「プライムマーク」を付けることができます。アマゾンは今年1月、「マケプレプライム」の要件変更を発表しました。7月15日以降、従来の要件に加え、「土日出荷対応」「配送時間指標の目標値達成」「標準サイズ商品の全国配送」といった要件を満たしていない場合は、マケプレプライムの参加資格が一時的に停止され、「プライムマーク」を付けられなくなります。
要件を満たすため、物流の委託先を変更しなくてはならない出品者も出てくるでしょう。根本的な物流体制の見直しなどで、物流コストが増加する出品者も出てきそうです。
(続きは、「日本ネット経済新聞」4月22日号で)
〈著者プロフィール〉
比良益章(ひら・ますあき)
2006年楽天入社、ECコンサルタント、マーケティング担当などを経験。2009年アマゾンジャパン入社、新規開拓営業、コンサルタント業務に従事し、5期連続でトップ成績を獲得。2010年アグザルファ設立、代表取締役に就任し、Amazon専門のコンサルティングを展開。
【気になる動向を徹底分析! Amazonレポート】第6回 顧客満足度を最優先し続けるアマゾン
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