【こだわりの逸品を全国展開 特産品EC】第100回 〈御朱印帳専門ECサイト「Holly Hock(ホーリーホック)」〉/お客の目線に立ったオリジナル商品を提案

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河口裕氏

河口裕氏

伊勢神宮にほど近い三重県松阪市にあるチップスリーズが運営する「ホリーホック」は、御朱印帳の専門店。ネットショップのスタッフ全員が御朱印集めを趣味にしていたことから、オリジナル御朱印帳の製造・販売を始めたという。お客さまの目線に立ったものづくり、情報発信、売れ行きなどについて、社長の河口裕氏に聞いた。

◆こだわり・商品開発

 ウェブサイト制作、カタログなどの印刷デザインを行う会社の新規事業として立ち上げた御朱印帳の製造・販売。ネットショップの構築や運営の知識はあったが、御朱印帳の商品開発は、さまざまな意見を取り入れながら行ったという。
 「御朱印帳の要となる蛇腹の紙は墨がにじみにくいものが基本なので、品質と日本古来の和製本にこだわり、すべて手作業で作っています。表紙の柄は、幅広い層にお選びいただけるよう多くの種類をそろえており、ネットショップでは常時150~200種類を販売。地元の伝統工芸にも貢献したいと思い、伊勢木綿、松阪木綿を使った商品づくりにも力を入れています。また、お客さまに行ったアンケートの声を取り入れた商品づくりも実施しており、ご要望の多かった大判サイズの御朱印帳を商品化しました。御朱印は墨書きがダイナミックなものや朱印の数が多いものもあり、大判サイズにのびのびと書いていただきたいというのが理由だと思います」


◆人気商品・反応

 昨年、「御朱印」がメディアで多く取り上げられ、御朱印帳の人気は一気に高まった。
 「30~40代の女性が一番多いですが、全体の4割は男性と、幅広い方にご利用いただいています。人気商品はモダンな和柄ですが、若い方にはポップな柄やユニークな柄、男性には龍や風神雷神など力強い柄、シンプルな柄が好まれています。『神社やお寺での参拝の証が旅の思い出になる』『同じ趣味の方と話ができたり、御朱印集めが家族や友人との旅の目的にもなる』『いただいた御朱印を後から眺める楽しみがある』など、御朱印の楽しさや魅力をお客さまと共有できることに、喜びを感じています」


◆販売戦略

 競合店が増える中、自社ショップとモール店、全国の小売店など販路を拡大し、売り上げは順調に伸びているという。
 「当店では、重要なお知らせやイベント時以外、基本的にメルマガ配信はしていません。これは、多くのお客さまが配信しないことを望まれたからです。新商品の入荷情報や運営情報などは、ブログやツイッターで随時発信し、いつでもご覧いただける環境を整えています。今後も、当店のスタッフが御朱印集めを趣味にしていることを生かし、そこで生まれた気付きをできる限り商品化し、お客さまに届けること。そして、お客さまと同じ目線でお役に立てる商品を創出し、より良いサービスの提供に努めていきたいと思います」


〈運営会社概要〉
【運営】合同会社 チップスリーズ
【開設時期】2012年8月
【スタッフ数】5名
【ショップ形態】自社ショップ、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、卸専用自社サイト
【導入システム】ネクストエンジン
【配送委託先】ヤマト運輸

自分に合ったものが見つかるデザイン性豊かな御朱印帳

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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