■明暗分かれるチャット接客
コロナの影響を受けた3~5月、アパレルの店舗販売をはじめ、対面接客を行ってきた企業は、さまざまなシーンで、デジタルへの注力を余儀なくされました。その結果、当社のサービスを導入する企業では、ECサイトの売り上げが昨年度対比で20%伸びたり、50%伸びたりしました。なかには売り上げが3倍以上に伸びたという企業もありました。チャットの導入企業の数も、以前の約3倍に増加しています。
とはいえ、当然ですが、従来からデジタル施策に投資をしてきた企業とそうでない企業との間には大きな差が現れています。
この未曽有の事態が続く中で、いま企業にとって重要なのは、柔軟性のある体制作りだと感じています。例えば、店舗の休業を突然余儀なくされた企業の中には、柔軟な発想力で、店舗スタッフに急きょチャット接客を担当させたという企業も多くありました。その結果、顧客体験はよりリッチなものになりましたし、ECでも店舗と同様、安定的に商品を購入してくれる顧客作りを実現できるようになりました。
(続きは、「日本ネット経済新聞」9月10日号で)
〈筆者プロフィール〉
空色 中嶋洋巳社長
2005年4月西日本電信電話入社。2013年10月空色を創業。チャットを軸としたウェブ接客ソリューション「OK SKY」の開発・提供、チャットセンター運用受託事業を展開。2016年からIBM Watson等のAIを活用したチャットボットの提供を開始し、AIと人を組み合わせた新たな購買体験の創出に取り組む。
【有人接客とAI接客〈顧客満足度向上のメソッド〉】第9回 コロナ禍における店舗接客とチャット接客
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