【気になる動向を徹底分析!Amazonレポート】第2回 新型コロナの影響をプラスに変えるアマゾン〈後編〉

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 前回に引き続き、アマゾンが、新型コロナの影響をプラスに変えている事例をご紹介します。


■医療機関の特設ストア開設

 アマゾンでは、新型コロナの悪影響で一時期、生活必需品など多くの商品で在庫切れが生じてしまいました。「お一人様1点限り」といった購入制限を行っていましたが、需要の急増により、マスクなどについては、在庫切れがしばらく続く状況となっていました。
 生活必需品の配送を優先するなどの対策も行っていましたが、それでも、本当に必要な場所に必要な商品を届けることが難しい状況となっていたのです。
 もちろん、需要の急増が原因ですので、アマゾンに問題があったわけではありません。しかしながら、アマゾンとしてはこれを一つのきっかけに、5月に、医療機関のみが利用できる特設ストアを開設しました。病院などの本当に必要な場所に、マスクや防護服、フェイスシールドなどの必要な商品を届けるため、当面の間は販売手数料無料で展開するとしており、社会貢献を考えた素晴らしいサービスといえます。
 社会貢献だけではありません。今まで医療機関が常に決まった業者から購入するなどの構造があったとするならば、今回の特設ストアの開設は、その構造が変化するきっかけにもなりえます。今後、アマゾンを利用する医療機関がさらに増えていくかもしれないのです。
 アマゾンの取り組みで救われた人もきっと多いでしょう。新たな顧客の開拓だけでなく、社会的なアピールにもつなげることができたといえるでしょう。


■物流体制の強化へ

 4月に、アマゾンの倉庫で、従業員の新型コロナ感染が発生しました。

(続きは、「日本ネット経済新聞」7月23日・30日合併号で)

【著者プロフィール】
 比良益章(ひら・ますあき)
 2006年楽天入社、ECコンサルタント、マーケティング担当などを経験。2009年アマゾンジャパン入社、新規開拓営業、コンサルタント業務に従事し、5期連続でトップ成績を獲得。2010年アグザルファ設立、代表取締役に就任し、Amazon専門のコンサルティングを展開。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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