【こだわりの逸品を全国展開 特産品EC】第97回 〈米菓子・和菓子専門ECサイト「出羽の恵み かすり家」〉/幸せな気持ちを商品名に入れてメッセージを

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「幸せの黄色いどら焼き」

「幸せの黄色いどら焼き」

地元・山形の素材を中心に使用し、ぬた餅(ずんだ餅)、ゆべしなど昔ながらの菓子や、オリジナル菓子を販売する「かすり家」。東京や神奈川の駅ナカで催事販売を定期的に行い、SNSと連動させるキャンペーンでファンを増やすなど、さまざまな取り組みを行っている。店主の東海林文明氏に聞いた。

◆思い・こだわり

 お菓子は人々が集う場所にさりげなく置いてあり、楽しく幸せな時間を共有するときの名脇役。幸せな時間を感じられるお菓子を提供したいと話す東海林さん。
 「送り手の気持ちがお菓子を通して伝わるように、〝幸せ〟〝ありがとう〟などを商品名に入れ、メッセージ性の強いお菓子を作っています。『食べた人、もらった人が幸せになりますように』という思いを込めています」
 また、屋号にはこんな思いがあるという。
 「東日本大震災で物流が途絶えたとき、地元の素材中心にお菓子を作っていたので、商品を供給できました。人も物もここにある幸せを実感し、出羽の恵みに感謝するという気持ちから、『出羽の恵み かすり家』の屋号に変えました。当店の定番人気商品『かすり家だんご』は、山形産うるち米ほか全国の優良米をその時々で厳選し、2種のひき方で米粉にしているので、ほかにはないこしと歯切れがあります。素材や製法にも商品それぞれこだわりを持って、丁寧に作っています」


◆ヒット商品・反応

 1歳の誕生日に餅を背負わせて健やかな成長を祈願する伝統行事に欠かせない「一升餅(たったら餅)」や、山形産のもち米と秘伝豆を使った「ぬた餅」など、地元以外で手に入りにくい商品はネットショップで人気が高い。それ以外にも、メディアに取り上げられてヒットした商品があるという。
 「NHKの『まちかど情報室』で『ひな祭り手作り和菓子セット』が紹介されたときは、全国から注文が殺到しました。『手作りの楽しさを実感! 家族みんな無心で作りました』『子どもが一生懸命作って私にプレゼントしてくれました』などの声をいただき、お菓子屋になってよかったと改めて感じました」


◆販促・売れ行き

 「かすり家」では現在、駅ナカの催事場で「幸せの黄色いどら焼き1万人チャレンジ」というキャンペーンを行っている。
 「ネットショップやSNSで告知をしている催事の場所に来ていただき、私とどら焼きとお客さま、一緒に写真を撮ってSNSに投稿していただくと、どら焼きを1個プレゼントするというものです。発売から2年半で3200人と写真を撮り、今も継続中です。これによって、催事の集客とネットショップの売り上げアップにつながっていると思います。今後の目標は、ネットの注文数を現在の10倍にすること。そして、みんなが幸せな時間を過ごせるような、楽しい、おいしいお菓子を作っていくことです」


〈運営会社概要〉
【運営】有限会社 絣屋
【開設時期】1997年5月
【スタッフ数】1人
【ショップ形態】自社ショップ、山形うまいずマーケット
【導入システム】ヤマトシステム開発
【配送委託先】ヤマト運輸
※ネットショップ向けの卸については応相談

東海林文明氏

「山形ぬた餅(ずんだ餅)」

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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