楽天が来年2月以降に実施する「送料無料ラインの統一」は、南米最大級のECモール「MercadoLibre.com(メルカドリブレ)」のサービスを参考にしたという。本紙記者として取材に奔走し、現在は南米に滞在する志田岳弥氏が、現地で「メルカドリブレ」のリアルに迫った。第3回(最終回)は「メルカドリブレ」の「送料無料ライン」戦略の展開を調査。現地ユーザーに「メルカドリブレ」の利用状況を聞いたところ、全体の59%が「送料無料ライン」によって利用頻度が増加したと答えた。
中南米18カ国で展開しているECモール「メルカドリブレ」は18年3月、他国で成果を収めたロイヤルティープログラム「メルカドプントス」をアルゼンチンでも開始した。
同時に、送料無料ラインも統一。18年1―3月期(純第1四半期)におけるアルゼンチンでの流通総額(GMV)は、前年同期比で53%増加した。送料無料サービスを軸とした戦略が、5四半期中で最も高い成長率につながった。
■64%がサービス認識
「メルカドプントス」は、一定額以上の購入での送料を無料にするサービスを基本に、会員レベルに応じた特典を用意している。
(続きは、「日本ネット経済新聞」10月17日号で)
〈筆者プロフィール〉
志田岳弥氏
91年、東京生まれ。14年、琉球大学農学部を卒業。同年、国際協力機構・青年海外協力隊としてペルー共和国に赴任。2年間、環境教育に従事。17年、日本流通産業新聞社に記者として入社。19年4月に同社を退社し、同年5月よりチリ共和国にてサーモン養殖産業に携わる。
【〈南米ルポ〉楽天が参考にした「メルカドリブレ」のリアル】最終回 59%が「送料無料ライン」で利用頻度増加
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