楽天が来年2月以降に実施する「送料無料ラインの統一」は、南米最大級のECモール「MercadoLibre.com(メルカドリブレ)」のサービスを参考にしたという。本紙記者として取材に奔走し、現在は南米に滞在する志田岳弥氏が、現地で「メルカドリブレ」のリアルに迫った。第2回は「メルカドリブレ」の「送料無料ライン」施策を陰で支える、出店者向け物流サービス「メルカドエンビオス」の具体的な内容や強みに迫った。「メルカドエンビオス」では、出店者にかかる料を最大50%負担するという。
MercadoLibre(以下MELI、本社アルゼンチン・ブエノスアイレス、マルコス・ガルペリンCEO)が運営する「メルカドリブレ」は16年8月、初の試みとしてメキシコで送料無料サービスを開始した。
対象となったのは、30ドル以上の商品だ。開始から6カ月間で販売した商品のうち、67%で送料無料サービスを提供。対象商品の流通総額はメキシコ全体の87%に達した。
サービス開始に伴う送料は、MELIが負担。全額負担だったかどうか、発表資料には記載がなく、MELIに送付した質問に対する回答もない。ただ、16年10―12月期(純第4四半期)にはメキシコにおける配送料として120万ドルを支出した。
■荷物追跡、紛失補償も
送料無料サービスの狙いは、配送サービスの改善にあったようだ。
(続きは、「日本ネット経済新聞」10月10日号で)
〈筆者プロフィール〉
志田岳弥氏
91年、東京生まれ。14年、琉球大学農学部を卒業。同年、国際協力機構・青年海外協力隊としてペルー共和国に赴任。2年間、環境教育に従事。17年、日本流通産業新聞社に記者として入社。19年4月に同社を退社し、同年5月よりチリ共和国にてサーモン養殖産業に携わる。
【〈南米ルポ〉楽天が参考にした「メルカドリブレ」のリアル】第2回 自社物流利用で送料の50%を負担
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