【ネットショップ　「売れる」デザイン・演出テクニック】連載９４　ＷｉｎＷｉｎな会員登録とは？

■不安を煽る、独りよがりな会員募集

　スマートフォンの普及により、実店舗から会員カードやポイントカードが姿を消しつつあります。キャッシュレス決済者へのポイント還元制度の影響もあり、会員登録後に付与されるポイントにも注目が集まっています。そこで今回は、ＥＣにおける会員登録のメリット・デメリットについて、販売者と消費者の目線で考えてみましょう。
　会員登録自体を販売者目線で考えた場合、さまざまなメリットがあると言えます。その最たるものが「顧客情報」です。
　会員登録により、顧客の人物像や購入タイミングなどの詳細情報を入手できます。販売施策を考える上でも、多くの会員を保有している方が有利と言えます。そのため、より多くの会員を集めたいが故に、執拗に会員登録を促したりしがちです。入手できる情報量を増やすために、入力事項を細分化し過ぎて消費者を疲弊させている可能性もあります。
　では、消費者目線で考えた場合、どのようなメリットがあれば会員登録をしたいと感じるでしょうか。
　その一つが「インセンティブ」です。例えば、会員登録をすることで付与されるクーポンで購入できる商品や、会員限定セールなどが、これにあたります。

（続きは、「日本ネット経済新聞」１０月１０日号で）

〈著者プロフィール〉
　長山衛（ながやま・まもる）氏
　某大手食品ＥＣサイトで運営を手掛けた後、０８年１０月にＥＣサイトの運営代行などを手掛ける株式会社ネットショップ総研を設立。
　１１年１１月に「食品ネットショップ『１０倍』売るための教科書　リピーターを確実に増やす商品プレゼン７７のテクニック」（日本実業出版社）を上梓。